大谷翔平の連続MVPへ強力援軍 球団広報が“無双資料”を作成「1票につながれば」
エンゼルスの大谷翔平選手の2年連続MVP獲得に向けて強力援軍だ。球団広報部はこのほど、メジャーで唯一無二の存在である同選手の今季の投打にわたる記録をまとめた資料を作成し、同賞の投票権をもつ全米野球記者協会(BBWAA)に所属する全記者に一斉に送信した。
「ショウヘイ・オオタニは歴史を作っている」と題した資料は、「史上初」、「投手」、「打者」、「オールスター」の4項目に分け、今季達成された記録などを箇条書きにしている。資料を1ページにまとめたのは、日々の取材や原稿執筆で時間に追われている記者の気持ちを考えてのことだ。
同広報部のマット・バーチ氏は「昨年は最初に打者の記録、次に投手、二刀流が少し、最後にオールスターゲーム、としましたが、今年はとても多くの『史上初』があったので、それを一番上に置きました」と説明する。
その言葉どおり、一番目に書かれた「史上初の選手」の項目には「同じシーズンで投、打の各部門でトップクラスの成績を残し、ダブル規定に到達するペースできている」、「同一シーズンで10勝以上、30本塁打以上を記録した唯一の選手」、「キャリアの中で1試合8打点以上、1試合13奪三振以上を達成した唯一の選手。しかも、その両方を2試合連続でやり遂げた」など。「投手」の項目は一番上に「奪三振率11・91はア・リーグ最高」を置き、「打者」としては、塁打数、申告敬遠、長打などの部門でリーグトップテンに入っていることを知らせた。
シーズン中は自身のツイッターで大谷らのマニアックな情報を提供しているバーチ氏は「今季もたくさんのことがあり、その中からベストのものを選択していきました。削る作業は本当に大変でしたが、楽しくもありました」と、資料作成の過程を振り返り、「1票につながってほしいですね」と話した。
MVPは、ほかのシーズン各賞と同様、レギュラーシーズンの成績のみが対象で締切はプレーオフ開幕前。投票はBBWAAに在籍する記者で、両リーグそれぞれ30人が上位10選手を選び、選手たちは1位14点、2位9点、3位8点、4位7点と続いていき、10位は1点を獲得。合計点を競う。
今季のMVP争いは、大谷と、ア・リーグタイの61本塁打を記録したヤンキースのジャッジの一騎打ちが予想されている。シーズン残り2試合。大谷はシーズン35本塁打や、あと1イニングに迫っている投打ダブル規定到達を、ジャッジはア・リーグの本塁打記録更新や10年ぶり三冠王に意欲を燃やしている。