大谷翔平 来季年俸43億円に「活躍して当たり前」注目の契約延長交渉は「なにもまだ」
エンゼルスの大谷翔平投手(28)が5日(日本時間6日)、アスレチックス戦との最終戦の終了後に取材に応じ、1日に球団から発表された来季年俸3000万ドル(約43億4000万円)の契約について言及。球団と選手の希望額に開きがあれば、年明けの年俸調停に持ち込まれる可能性があったが、シーズン終了前に早期解決したことに「いろんな理由はありますけど、結果的に早く、いい契約ができたというのは、お互いにとって、球団も、自分自身にとっても、来季を見据える上で良かったんじゃないかなと思います」と話した。
昨季の大谷は投打の活躍による満票でMVPに選出。今季のMVPレースは年間62本塁打などを記録したジャッジ(ヤンキース)との一騎打ちが予想されており、43億円を超える年俸への評価は「安すぎる」や「妥当」など、さまざま。それぞれメジャー3年以上6年未満の年俸調停権をもつ選手のなかでは19年オフのベッツ(当時レッドソックス)の2700万ドル(約39億円)を上回り、年俸調停制度史上最高額。大谷は「早い段階で球団といい関係を築けたのは、一ついいことだなと思いますし、多くもらうからには、活躍して当たり前みたいなところがあると思うので、その分、来年、しっかり頑張りたいなと思います」と、来季の意気込みを口にした。
エンゼルスは8月に身売り検討を発表。売却時期や新オーナーのチームづくりの方針はまったく見えない状況だが、契約延長や他球団へのトレードなど、大谷の去就に関する報道は過熱している。
エンゼルスとの契約延長交渉が注目されているが、この日の大谷は「何もまだ話していないというか、もちろん契約自体も、来年の契約が決まっただけなので、それ以降のことに関してはまだ何も話していないですね」と話すにとどまった。
大谷はこの日の最終戦に「3番・投手兼指名打者」で出場し、投手として5回1安打1失点で9敗目(15勝)を喫した。打線の援護がなく、16勝目はならなかったが、年間投球回を166とし、メジャー5年目で初めて規定投球回の162をクリアした。すでに打者では昨季に続いて規定打席を越えており、球団によると、ワールドシリーズが始まった1903年以降の現行のメジャーでは投打同時の規定達成は初の偉業となった。