元阪神スアレス 逆転弾浴びシリーズ敗退 ダルビッシュまた好投報われず フ軍下剋上
「ナ・リーグ優勝決定シリーズ・第5戦、フィリーズ4-3パドレス」(23日、フィラデルフィア)
パドレス(西地区2位)のダルビッシュ有投手(36)が先発し、七回途中、91球、4安打2失点と好投したが、チームは逆転負けを喫し、シリーズ1勝4敗で敗退が決まった。フィリーズ(東地区3位)は13年ぶりのリーグ優勝。最低位の第6シードから下剋上でワールドシリーズ進出を決めた。
背水の陣で立った敵地のマウンド。雨が降る悪条件のなか、ダルビッシュが粘りの投球でチームに勝機をもたらした。
一回、二回はいずれも走者を背負いながら併殺打に仕留める粘りの投球。三回2死二塁からホスキンスに先制2ランを被弾したが、この日の失点の場面はここだけ。四回と五回も走者を出したが、追加点を許さなかった。
ダルビッシュの力投に味方打線がこたえる。2点を追う四回にソトのソロ本塁打で1点を返す。1点ビハインドの七回には先頭クロネンワースが右前打で出塁し、暴投後にベルの右越え二塁打で同点とする。さらに2つの暴投で勝ち越し点を奪った。
ダルビッシュは1点リードの七回、先頭打者に二塁打を許したところでお役御免。勝利のバトンを元阪神のスアレスに託した。ここまでポストシーズン6登板、失点はソロ本塁打の1点のみと好投している31歳ルーキーは後続を断ってリードを守ったが、続投した八回に落とし穴が待っていた。
先頭リアルミュートに左前打を許すと、続くハーパーに痛恨の逆転2ラン被弾。カウント2-2から投じた外寄り159キロ直球を左翼席へ運ばれた。
パドレスは1点を追う九回1死一、二塁から犠打で2死二、三塁。一打再逆転のチャンスをつかんだが、最後はノラが右飛に倒れて万事休す。98年以来、24年ぶりワールドシリーズ進出はならなかった。
ダルビッシュはシリーズ初戦も7回2失点と好投したが、打線の援護がなく、敗戦投手に。今ポストシーズンの成績は4試合、2勝1敗、防御率2・88だった。