アスレチックス・藤浪 カーブに手応え 3・1大谷との投げ合い「楽しめれば」

 初めて打者相手に投げた藤浪(撮影・小林信行)
 初めて実戦形式の練習に登板した藤浪(共同)
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 「アスレチックス春季キャンプ」(23日、メサ)

 米大リーグ、アスレチックスの藤浪晋太郎投手(28)が23日(日本時間24日)、初めてライブBP(実戦形式の打撃練習)に登板した。7人に30球を投げ、14スイングのうち、空振り5つ、ファウル6つ、凡打が2つ、安打性の当たり1本に抑える上々の内容。最速156キロを記録した直球やスプリット、さらに阪神時代にはほとんど使うことのなかったカーブで相手を封じ、この日正式発表された28日(同3月1日)のエンゼルス戦での大谷翔平投手(28)との投げ合いに弾みをつけた。

 マウンドに上がる直前に、藤浪がエマーソン投手コーチに心境を打ち明けた。「少し緊張してます」。キャンプ初の実戦形式の登板。会心の一球は2人目、左のデービッドソンへの3球目だ。

 セットポジションから2球連続ファウルを打たせた後、縦に割れるカーブで空振り三振を奪った。続いて右打席に入ったクラークにも、直球の後のカーブでバットをへし折って三ゴロ。25歳外野手は「カーブが良かった。直球も球威があっていいコースに投げていた」と脱帽した。

 最速156キロを記録した直球と、阪神時代にはほとんど投げる機会のなかったカーブによる緩急のコンビネーション。藤浪は「真っすぐは多少押し込めるなというのと、カーブが意外と(打者の)タイミングを外せてる」と収穫を口にした。

 終わってみれば、安打性の当たりはゴロで二遊間を抜けた1本だけ。藤浪はカットボールが抜けた点、左打者への投球が外角低めに外れた点を反省しながら「全体的にはまあまあじゃないですかね」と自己評価した。

 練習前にはオープン戦初登板が28日(日本時間3月1日)のエンゼルス戦と正式に発表された。すでに先発が決まっている大谷との9年ぶりの投げ合いに「楽しめればいいかなと思ってます」。大リーグ公式サイトが「フジナミ、キャンプ地デビュー戦でオオタニと夢対決」の見出しで大々的に報じるなど、米国でも注目されている一戦。「静かにやりたいのはもちろんですけど、(周囲が)うるさくなるのは間違いないので、仕方ないことかなと思ってます」と本音ものぞかせた。

 カーブが加われば、投球の幅が広がることは間違いない。「次の実戦でも力みは出ると思うので、もうちょっと楽に投げれたらと思っています」。先発ローテーションの柱として期待されている右腕がアピールしていく。

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