大谷翔平「サインを自分が出す」 MLB“最遅”右腕が新ルール罰則回避へ オープン戦で実験試み

 交代後に取材に応じる大谷(撮影・小林信行)
 ホワイトソックス戦の1回、右中間フェンス直撃の三塁打を放つ大谷
 ホワイトソックス戦の1回、右中間フェンス直撃の三塁打を放つ大谷
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 「オープン戦、エンゼルス7-0ホワイトソックス」(26日、テンピ)

 エンゼルスの大谷翔平投手が「3番・指名打者」でオープン戦に初めて出場し、3打数1安打1得点だった。五回の打席で代打を送られ、交代した。

 試合時間短縮を目的に今季から導入される「ピッチクロック」を初めて実戦で体験した。新ルールでは、投手は捕手からボールを受けた後、走者なしの場合は15秒以内、走者ありの場合は20秒以内に投球を完了しなければ、罰則としてワンボールを失う。一方の打者は残り8秒でバットを構えた状態にしなければ、自動的にストライクがカウントされる。

 この日は3打席に立った大谷は打者目線で「頭の回転を速くして、配球を読むなら読むで、早めに切り替えてやらないといけない。どちらかと言ったら考え方の部分で立ち遅れたりしないようにっていうのは大事かなと思います」と感想。相手バッテリーだけでなく、時間という新たな“敵”に警戒心を強めた。

 投手としては28日(同3月1日)のアスレチックスとのオープン戦で先発のマウンドに立つ。MLB公式データによると、大谷は昨季1000球以上を投げた259投手のなかで、走者なしの場面の投球間隔は最も長い21・7秒、走者ありの場面では3位の26・9秒。どちらも新ルールでは罰則の対象となるタイムだ。

 大谷は「(自分は)首を振るタイプなので、去年長かったっていうのはあります。基本的には自分の好きなボールというか、自分が首を振って納得いくボールを投げるタイプ」と自己分析しながら、ピッチクロック対策として「(サインを)自分が出すことからまず始めようかなと思ってます」。昨季は捕手からの一方通行だった配球伝達用電子機器「ピッチコム」が、今季は投手からも投げたい球種を発信できるようになった。「その形でいいのであれば、続けたいなと思ってます」と、オープン戦でハイテクアイテムを試していく考えを明かした。

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