藤浪晋太郎は七回途中3失点と好投も3連敗 メジャー初勝利ならず QSは達成し先発の役割果たす
「アスレチックス2-3メッツ」(15日、オークランド)
アスレチックスの藤浪晋太郎投手は、七回途中3失点で降板。自身3連敗となったが、先発の役割は果たした。
1点リードで迎えた七回、先頭打者に同点ソロを浴びた藤浪。悔しさからか思わず苦笑いを浮かべた。続く打者に四球を与えたところで降板となり、リリーフが打たれたことで3失点となった藤浪。ただ過去の登板を見れば安定して七回まで投げられたことが収穫だ。
この日は92球を投げてストライク53球、ボール39球。最速は158キロをマークし、初回2死二塁から4番アロンソを146キロのスプリットで空振り三振に斬って先制点を許さなかった。
二回も直球を軸にした配球で1死から6番カナをスプリットで空振り三振。わずか10球で3人を料理した。四回1死から19年本塁打王&昨季打点王のアロンソに高めに浮いたスライダーを左翼2階席は運ばれたが、追加点は与えなかった。
過去2登板はいずれも快投直後に大きく崩れた。2-1の五回も1死から8番打者に四球を与え、続く9番アルバレスへの初球もボール。ボールが抜ける悪い癖が出かけた瞬間、ベンチからエマーソン投手コーチが鎌田通訳とともに飛び出して落ち着かせる。タイムが功を奏し、後続を空振り三振と右飛に打ち取って失点を許さなかった。
六回も先頭に死球を与え、暗雲が立ち込めたが、後続を3者連続内野ゴロに仕留める。最後の打者を一ゴロに打ち取った瞬間、雄たけびとともに右手ガッツポーズ。満面笑みを浮かべて一塁手と喜び合った。
藤浪はここまで2試合に登板。デビュー戦となった1日(同2日)のエンゼルス戦は打者・大谷と10年ぶりの対戦が注目を集めるなか、二回までパーフェクトに抑えながら三回に5長短打と3四球で計8失点。球団が日本の登板間隔を考慮して中6日でマウンドに上がった8日(同9日)のレイズ戦では三回2死まで完全試合を記録しながら以降は3安打5四死球で計5失点。自身2連敗で防御率17・55となっていた。
ただ3度目の先発でクオリティースタートは達成。兆しを見せるマウンドとなった。