エンゼルス・大谷 ジャッジに取られた幻5号 昨季白熱のMVP争い今季も火花
「ヤンキース3-2エンゼルス」(19日、ニューヨーク)
エンゼルスの大谷翔平投手(28)が19日(日本時間20日)、敵地ニューヨークでのヤンキース戦に「2番・指名打者」でフル出場し、4打数無安打だった。第1打席で中堅に大飛球を放ったが、MVPを争うライバルのジャッジに好捕され、幻の5号弾となった。チームはタイブレークの延長十回に2-3でサヨナラ負けを喫した。
大谷の「5号ソロ」が盗まれた。初回1死。詰まりながらも中堅フェンスを越えようかという豪快な当たりを放ったが、好敵手のヤンキースのジャッジがフェンス際でジャンピングキャッチ。2試合連続の初回本塁打と思われた打球は中飛となり、一回の攻防で両スターの明暗が分かれた。
大リーグのデータサイトによると、大谷のセンターへの飛球は411フィート(約125・3メートル)。ヤンキースタジアムの本塁から中堅までの距離は約124・4メートルで、計算上は本塁打になるはずだった。しかし、長身201センチのジャッジが跳び上がって打球をグラブに当て、返ったボールを右手でキャッチした。「いい外野手なら最初に捕れている。僕はジャグリングしてしまったが、何とか手に収められた」。主導権を渡さなかった好捕を冗談交じりに振り返った。
一回裏の打席で、昨季ア・リーグ新記録の62発を放ったジャッジは大谷よりも1フィート遠い412フィートの打球を左中間席に運んだ。先制の6号2ランで、試合もヤンキースが延長の末にサヨナラ勝ち。ジャッジは「ベストな相手と対戦したいもの。それが全てだ」と大谷を意識した。今年もMVPを争うであろう2人から目が離せない。