大谷翔平、6回2被弾今季最多5失点も4勝目の権利 3回完全投球から四回暗転 打者では3安打サイクル王手

 アスレチックス戦の1回、バットを折りながら二塁内野安打を放つ大谷
 アスレチックス戦に「3番・投手兼指名打者」で先発し、投球する大谷
 アスレチックス戦の3回、先制二塁打を放って走る大谷
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 「エンゼルス-アスレチックス」(27日、アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手が「3番・投手」で出場し、6回、93球を投げて2被弾を含む3安打5失点、8奪三振、5四死球。今季最多失点と苦しみながらも開幕から4連勝の権利を持って降板した。防御率は0・64から1・85に悪化した。打者では六回の打席を終えて3安打1打点で2戦連続マルチ安打。19年6月13日のレイズ戦以来となる自身2度目のサイクル安打まであと本塁打としている。

 最高の立ち上がりだった。初回、先頭ルイーズが初球バントを試みてファウルにした後は内角高めのスイーパーで追い込み、外角低めのスイーパーで空振り三振に斬る。後続2人を内野ゴロに打ち取る。プレーボールから9球連続ストライクで3人を料理した。

 圧巻の奪三振ショーは二回からだ。先頭の4番ピーターソンを135キロスイーパーで、続くランゲリアーズを158キロ直球で空振り三振に仕留める。最後はノダをど真ん中のスイーパーで遊飛を打たせると、続く三回もスイーパーで2つの三振を記録した。

 打っては初回に快足を生かした二塁内野安打を放ち、両軍無得点の三回1死一、三塁の好機に中前適時二塁打。好判断で快足を飛ばして一気に二塁まで進み、先制点で自身を援護。ドルーリーに5号3ランが飛び出すなど、一気に5点を奪った。

 ここまで35イニング連続無失点。ノーヒットノーランの継続、さらには球団記録の36回2/3にどこまで迫れるかが注目される中、試合は急展開を迎える。 四回、先頭ルイーズに対し、初球でファウルを奪った直後に捕手とのサイン交換電子機器、ピッチコムに不具合が生じ、試合が一時中断する。そして、再開直後のスイーパーが抜けて相手打者の右手首に当たり、この日初めての走者を背負う。続くケイペルの2球目が暴投となって走者は二進。最後はフルカウントから四球を与えて無死一、二塁の窮地に陥った。ここでベンチからワイズ投手コーチが出てマウンドに向かい、一呼吸置く。

 しかし、3番ルッカ-への3球目が痛恨の1球となる。1-1から投じた外角低め146キロカットボールを右翼へ運ばれる。右翼レンフローが伸ばしたグラブのわずか先を打球が越える7号3ラン。今季初の被弾。フィールド上で呆然とする大谷がいた。

 悪い流れは続く。ピーターソンへの初球が相手の足をかすめる死球となり、ランゲリアーズの2球目に再び暴投。カウント3-1から高めのスライダーを中堅フェンスの向こうへ運ばれ、同点にされた。1試合2被弾は昨年7月22日のブレーブス戦以来、自身6度目だ。

 6番ノダには右翼線二塁打を打たれた後、エンゼルスの救援陣がウォームアップを始める。2死からきわどいコースがボールと判定され、この日2つ目の四球。打者一巡となったルイーズからこの日7つ目の三振を奪って長いイニングを終えた。3イニングで費やした37球数とほぼ同じ36球。疲労困憊の表情でマウンドを降りた。

 五回は7球で3人を料理。リズムを取り戻した大谷を打線がサポートする。1死から連続安打と四球で満塁とすると、ドルーリーが押し出し四球で勝ち越しに成功。ウルシェラの内野ゴロの間にさらに1点を追加した。

 六回のマウンドを無失点に抑えた大谷がその裏の打席で右越え三塁打。フェンス前まで飛んだ大きな当たりを相手右翼手がグラブに当て、打球処理にもたつく間に一気に三塁を陥れる。レンドンの二塁打で生還。リードを3点に広げた。

 大谷はサイクル安打まで残すは本塁打のみ。4年ぶり2度目の快挙に王手をかけている。

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