大谷 ルース超え通算507K 指の爪割れ&急造バッテリー“魔球”封印も7回3失点7K
「エンゼルス1-3アストロズ」(9日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手(28)が、アストロズ戦に「3番・投手」で出場。7三振を奪ってメジャー通算507奪三振とし、100年前に二刀流選手として活躍したベーブ・ルースの持つ通算501奪三振の記録を超えた。右手中指の爪を損傷しながら7回3失点と先発の役目を果たしたが、今季初黒星を喫した。打者としても3打数無安打で3戦ぶりノーヒットだった。
大谷が野球の神様を超えたのは二回だ。1死一塁から連続三振を記録し、通算502奪三振。ルースが1910年代に実質8シーズンの二刀流で積み上げた数字を上回った。
「超えたというのはもちろんいいことですし、でもまだ今年は始まったばかりなので毎登板、毎登板、健康な状態で試合に入れるようにしたい」
今季8度目の登板。試合前には先発マスクをかぶるはずだったウォラックが首痛で負傷者リスト入り。代わってメジャーに昇格したオキーと急造バッテリーを組んだ。
四回までほぼ完璧な投球だったが、五回に乱れた。1死一塁から18年に相棒だった9番・マルドナドに逆転2ランを浴びた。右手中指の爪が割れ、指先に血がにじんだ。それでも「気づいたら、という感じ。あまり痛いとかはなかった」と言い訳はしなかった。打者としても3試合ぶりのノーヒットに終わり、負けた要因は「自分にある」と言った。
7回103球の力投。被打率・154の宝刀スプリットを1球しか投げなかったのは相棒を気遣ってのことだ。「捕ったことのない投手の球は捕りづらい」。ワンバウンドになる可能性がある“魔球”を封印しながらも、クオリティースタート(6回以上、自責点3以下)は達成した。
今季初黒星で開幕からの連勝は4で止まった。次回登板は15日のオリオールズ戦が濃厚だ。敵地ボルティモアはルースの生まれ故郷。“聖地”から再び連勝街道を歩み始める。