「アスレチックス９－７レンジャーズ」（１２日、オークランド）

　アスレチックスの藤浪晋太郎投手が、５－７の延長十回１死一、二塁から登板。２／３回を無安打無失点、１四球に抑えた。十回裏に味方が４点を奪って２点差をひっくり返してサヨナラ勝ちし、メジャー初勝利を手にした。チームは９勝３１敗でメジャー最遅の１０勝到達まで１勝とした。

　劣勢のチームに勝利をもたらす魂のピッチング。試合後の会見で藤浪初勝利について問われたコッツェー監督は「今夜はフジを使うつもりはなかった」と明かし、「八回だったと思うが、彼が外野フェンスで壁当てをしているのを見て投げられるか確認したら彼は『行けます』ということだった」と説明。「彼はチームのために投げた結果、メジャー初勝利をつながった。フジとルック（サヨナラ３ランを打ったルーカー）、そしてチームにとっても本当に特別な夜になった」とにこやかに話した。

　藤浪は昨オフに阪神からポスティングシステムを使ってアスレチックスと１年３２５万ドル（約４億４０００万円）で合意。開幕ローテーション入りを果たしたが、制球難を克服できず、４登板０勝４敗、防御率１４・４０と結果を残せず、４月２４日にブルペンへ配置転換。前回１０日のヤンキース戦に続き、メジャー自己初の２登板連続無失点でシーズンの防御率を１２・１７とした。