初の“同学年対決”3日連続試合前に談笑 カブス・鈴木がいじり連発 エンゼルス・大谷は「ケチ谷」

 「エンゼルス3-1カブス」(8日、アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が、カブス戦に「2番・DH」で出場し、5打数1安打。連続試合安打を5試合に伸ばした。「4番・右翼」で出場したカブスの鈴木誠也外野手(28)は4打数2安打。試合はエンゼルスが勝ち、メジャーで初めて実現した“同学年対決”は、大谷所属のエンゼルスが3連勝と圧倒した。両者は3日間続けて試合前に笑顔で交流。鈴木がその内幕を明かし、報道陣の爆笑をさらった。

 クラブハウスとベンチをつなぐ薄暗い通路に笑い声が響き渡った。試合後に報道陣の取材に応じた鈴木がまさかの大谷いじりを連発。二刀流の活躍で2021年にMVPを獲得し、メジャーの顔となった同じ94年生まれの大谷に対し、愛情たっぷりの“誠也節”をさく裂させた。

 今季最初で最後のエ軍3連戦。初戦の試合開始直前のフィールドで大谷に先手を取られた。右翼側でウオームアップをしていると、背番号17が左翼側から魚釣りのジェスチャーをして、リールを巻き始めた。

 「あいつがやってきたんですよ、いきなり」

 しかし、そこは日本時代から親交のある二人。あうんの呼吸で魚になりきった鈴木はエサに食いつくと、引きずられるようにしてセンター付近へ。握手とハグで再会を喜び合い、談笑した。

 3日連続で談笑したこの日は鈴木が釣り師になった。「翔平が一発目にやってきたんで、今日は釣ってやろう、と。やり返しました。(大谷は)すごく面白い人なので、僕もノラせてもらってます」。魚役に回った大谷がエサをパクッ。フィールド上の二人が何度も笑顔を見せた。

 そろって3試合フル出場。鈴木はライトの守備位置から大谷の全14打席を見つめた。「雰囲気ありますよね。打席でも雰囲気が。大きいですし」。ここでも褒め言葉で終わらない。「なんかこう…」と口をもごもごさせた後、「僕はあいつの本性を知ってるんで」。突然の“暴露”で報道陣の笑いを誘った。

 フィールド上でずっと笑顔だった二人。「素になれるかどうわかんないですけど、会った時はよく話します」。最後まで大谷との会話の中身を明かすことはなかったが、「野球のことは教えてくれないんです。『バッティング教えて』って言っても全然教えてくれないんで『ケチ谷』って呼んでます」。また爆笑。

 3月に開催されたWBCでは、自身のけがによる出場辞退で実現しなかったが、キャンプ地のアリゾナから一緒にチャーター機で帰国する予定だった。そんな二人の仲の良さ、絆の強さが垣間見えた3日間となった。

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