藤浪晋太郎に良化の兆し!?独自ルーティン&グラブの位置も変更 2戦連続無失点でチームトップ3勝目
「ブルワーズ1-2アスレチックス」(10日、ミルウォーキー)
アスレチックスの藤浪晋太郎投手が同点の九回からマウンドに上がり、1四球を与えるも無安打無失点でサヨナラのピンチをしのいだ。チームは直後の延長十回に勝ち越し。右腕にチームトップの3勝目が舞い込んだ。
良化の兆しを見せたのは1死からストレートの四球を与えた直後だ。ベンチのコッツエー監督も心配そうな表情を浮かべる中、藤浪は帽子を脱ぐとじっと中を見つめた。時間にして10秒前後。これで意を決したように打者を見つめると、力強いストレートをストライクゾーンに投じて後続を打ち取った。
これまでは四死球をきっかけに打ち込まれる場面が目立った。どうしてもストライクが欲しくなり、ボールを置きに行く傾向があった。それでもこの日は走者を背負ってもしっかりと腕を振り、最速101・1マイル(162・7キロ)を計測。メンタル面でも独自のルーティンが好結果につながった形だ。
さらに5月の投球フォームと比べても、セットポジションの際に胸の位置に置いていたグラブを腰の位置まで下げた。上半身から上下動の動きを極力、排除したことで大きく制球を乱すシーンも少なくなった。これで防御率は11・23となり、重要な場面を任されたことを考えても、ベンチの信頼度は徐々に増している様子だ。