大谷翔平 キング弾!19&日本勢初3年連続20号 球宴リーグ最多得票御礼 「ふさわしい内容を続けられるように」
「レンジャーズ6-9エンゼルス」(12日、アーリントン)
エンゼルスの大谷翔平投手(28)は「2番・DH」で出場し、七回に19号同点ソロ、延長十二回に勝ち越しの20号2ランを放ち、ア・リーグ本塁打王争いでヤンキースの主砲ジャッジを抜いて単独トップに立った。3年連続20本塁打到達は日本勢初。また、オールスター戦(7月11日・シアトル)のファン投票の第1回中間結果で、ア・リーグ指名打者部門で92万4182票を集め、リーグ最多得票となった。
打球が左翼フェンスを越えた瞬間、大谷は雄たけびを上げ、誇らしげに両腕を広げながらダイヤモンドを駆けた。5-5の同点で迎えた延長十二回。リーグ単独トップに躍り出る勝ち越しの20号2ラン。「球の見え方も、結果も良かった。打っているシチュエーションも良かったので、なおさらうれしい」。チームを逆転勝利に導いた今季2度目の1試合2発に、素直な感情があふれ出た。
1点を追う七回には内角低めのシンカーを捉え、左中間席上段に19号同点ソロを運んだ。今季自身最長タイの140メートルの特大弾。打った瞬間それと分かる一発で、大谷も“確信歩き”で打球の行方を追いながら、華麗に右手でバットを放り投げた。
得意にしている6月に入り、そのバットは日々勢いを増している。
ここまで月間打率は・391。9試合連続安打で7戦5発と止まらない。日本勢初の3年連続20本塁打に到達し、本塁打王争いでジャッジを抜いて、リーグ単独トップに立った。21年の自己最多46本を上回る47本ペース。50打点もリーグトップに5打点差で射程圏に入り、本塁打と打点の2冠へ期待が膨らんできた。
励みになる知らせもあった。オールスター戦のファン投票中間結果で、ア・リーグ指名打者部門で92万4182票を集め、リーグ最多得票となった。外野手部門で84万4965票のジャッジを抑えてトップに立ち、「本当にありがたい。ふさわしい内容を続けられるように頑張りたい」と笑顔を浮かべた。
西地区首位のレンジャーズとの4連戦初戦を延長タイブレークの末に制し、2位・アストロズに1ゲーム差。今季最多の貯金6と上り調子のチーム状態が大谷の心を弾ませる。「敵地でのこの4連戦は、やっぱりみんな気合が入っていた。いい勢いにつながる。まだまだ(調子を)上げていきたい」。手応えは十分。目の前の1球、1打に全力を注ぎ、貪欲に勝利を追い続ける。
◆リーグ最多得票なら出場決定 22日までのオールスター戦ファン投票1次投票でア・ナ各リーグ最多得票の選手は先発出場が決定する。投票は2段階で行われ、最多得票選手以外のポジションの上位2人(外野手は6人または4人)が最終投票に進み、29日に先発メンバーが決定する。大谷は昨年まで2年連続でDH、投手の両部門で選出されている。
◆20本塁打以上は大谷と松井のみ メジャーで日本勢のシーズン20本塁打以上は3年連続の大谷の他に、松井秀喜が5度記録している。松井は自身最多の31本塁打を放った04年の後、05年に23本塁打、07年に25本塁打、09年に28本塁打、10年に21本塁打を放ったが、3年連続はない。