大谷独壇場 両リーグ最多タイ22号&6勝目 7戦6発で年間50発ペース
「レンジャーズ3-5エンゼルス」(15日、アーリントン)
エンゼルスの大谷翔平投手(28)は「2番・投手兼指名打者」で先発し、6回6安打2失点で5月15日以来の白星となる6勝目を挙げた。打者では八回に2試合連続の22号2ランを放ち、ア、ナ両リーグ合わせて首位タイとなった。チームはア・リーグ西地区首位のレンジャーズとの4連戦を3勝1敗と勝ち越し、再び4・5ゲーム差に迫った。
真ん中に甘く入ってきた外角のスライダーを捉えると、打球は勢いよく伸びて中堅左の観客席に飛び込んだ。3-2の八回無死一塁。打った瞬間にいったと分かる確信弾。大谷は少し打球を見ながらほほえむと、悠然と一塁へ歩き出した。今季4度目の2戦連発で、自身1カ月ぶりの勝利に花を添えた。
22発はア・リーグ2位のジャッジに3本差とし、アロンソ(メッツ)に並ぶ両リーグ最多だ。7戦6発の量産態勢で年間50本塁打ペースに上昇。「構えの段階で見え方がいい。なるべくしてなっている感じがいいと思う」と、表情に自信が満ちあふれた。今季最長を更新する12戦連続安打で、打率もリーグ5位の・301と3割の大台を越えてきた。
地区首位レンジャーズとの4連戦で放った4発のうち、3発は中堅左の深いエリア。今回は約135メートルの飛距離で「逆方向には勝手に行っている感じ。それが一番いい」と状態は最高潮だ。
スプリットなし
マウンド上では「(相手打線が)振り遅れていると思う場面が多かった」と察し、初回から最速約161キロの直球を多投した。得意のスプリットは1球も使わず、6回を99球、6安打3奪三振で2失点とクオリティースタートを達成した。
前半戦のヤマ場を3勝1敗で乗り越え、首位まで4・5ゲーム差。自身初のポストシーズンへ弾みをつけた。「ベンチの熱気はここ最近で一番。しっかり続くように一試合一試合頑張りたい」。投打で勢いを増す男は、凜(りん)とした表情で意気込んだ。