「ロッキーズ４－３エンゼルス」（２５日、デンバー）

　左中間を転々とする打球を見て加速した。３点を追う六回無死二塁の好機。エンゼルス・大谷が快足を飛ばして三塁へ向かう。最後は三塁手のタッチをかわしながら滑り込むと、敵地ファンがどよめいた。

　今季４本目の三塁打は、リーグ１位のキーアマイア（ブルージェイズ）に１本差。２１年にリーグ最多８本を記録した大谷が３年ぶりの“三塁打王”を射程圏内に捉えた。

　この一打が適時打となり、自己最多タイ記録の月間２３打点目。シーズンの打点を６１とし、独走状態の本塁打と合わせて再びア・リーグ２冠となった。三回の中前打と合わせて今季２３度目のマルチ安打をマーク。打率・３９８と得意とするデーゲームで躍動し、・２９７で打率部門でもリーグ７位に浮上した。

　９年ぶりのポストシーズンを目指すチームは前夜、球団新記録となる２８安打、２５得点で大勝。この日は４併殺を食らう拙攻で敗れた。ナ・リーグ西地区最下位に沈むロッキーズとの３連戦で１勝２敗の負け越し。ア・リーグ西地区で首位レンジャーズと６ゲーム差の３位に後退し、し烈なワイルドカード争いでも再びプレーオフ圏外に押し出された。