大谷翔平、逆転勝利呼び込む36号 2位と8本差キング独走 トレード期限前本拠地最終戦でレーザービーム弾
「エンゼルス7-5パイレーツ」(23日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手が「2番・指名打者」で出場し、1点を追う初回に5戦ぶり36号同点ソロを放つなど、3打数1安打1打点、1四球。チームの逆転勝ちに貢献した。36本塁打は両リーグ最多で年間58本ペース。ア・リーグでは2位ロベルト(帆岩戸ソックス)に8本差をつけてキングを独走している。
1点を先制された直後の初回の打席。大谷のバットが5試合ぶりに火を噴いた。19年8月12日以来、4年ぶりの対決となった球宴右腕ケラーがフルカウントから投じた7球目、148キロ内角低めカットボールを捉えると、速度182キロ、飛距離125メートルの打球が中堅フェンスを越えた。中継局が「レーザービーム」と形容した低空弾だった。
大谷の一発が前夜は完封負けを喫した打線に火をつける。二回に6番ムスタカスの二塁打を足掛かりに3連打で勝ち越しに成功すると、五回には先頭、9番ベラスケスが1号ソロを右翼席最前列にたたき込むと、続く1番レンヒーフォが8号ソロ。小兵による連続弾でリードを広げる。大谷は四球で3者連続弾はならなかったが、後続の適時打と犠飛で4点を奪う。
六回はレンヒーフォが2打席連発の9号ソロ。左右の打席で本塁打を放ち、リードを6点に広げた。大谷は2番手左腕ペルドモに空振り三振。内角高めに抜けたスライダーにバットは空を切り、三回の打席に続き、この日2つめの三振を喫した。
エンゼルスは先発アンダーソンが六回までソロ被弾の1失点に抑える好投。しかし、七回に連打を浴びて1点を失うと、2番手ウェブは2死二、三塁の場面で捕手からの返球を捕り損ねて三塁走者を生還させるエラーを犯す。さらに左中間へ2点適時打を許して2点差に詰め寄られたが、ムーアからエステベスにつなぐ勝利の方程式で逃げ切った。
この日は8月1日のトレード期限前の最後の本拠地開催試合。今オフにFAになる可能性がある大谷に関してトレード報道が飛び交うなか、チームはパイレーツ3連戦に勝ち越して貯金を2とした。