エンゼルス トレード出さない!大谷とともにプレーオフ目指す ホワイトソックスからベテラン先発&中継ぎ獲得

 8月1日のトレード期限を前にその動向が注目されているエンゼルスの大谷翔平投手がトレード候補から外された、と26日(日本時間27日)、米誌「スポーツ・イラストレーテッド(SI)」電子版など複数のメディアが伝えた。エ軍はこの日、ホワイトソックスとのトレードで実績ある2投手の獲得を発表。大谷とともに9年ぶりプレーオフを目指す姿勢を明確にした。

 トレード期限を6日後に控え、エ軍が大谷を残す決断をしたようだ。SI誌は球団に近い関係者の話として「エ軍は大谷に対する様々なトレードのオファーを受け、この2日間、内部で話し合い、水曜日(26日)午後に大谷を残すだけでなく、トレード期限に向けて買い手になることを決定した」と報じた。

 さらに具体的な補強策についても「ミナシアンGMはトレード期限前に先発投手と中継ぎ投手の獲得に集中するだろう」と記述。地元紙、オレンジカウンティ・レジスターや米スポーツ局ESPN電子版も同様に“大谷残留”を伝えた。

 一連の報道どおり、エ軍はこの日、ホ軍とのトレード成立を発表。有望マイナー2選手と引き換えにメジャー通算54勝の先発右腕ルーカス・ジオリト投手(29)と中継ぎ右腕のレイナルド・ロペス投手(29)を獲得した。

 ともにメジャー8年目で経験も豊富。中でもジオリトはコロナ禍のため短縮シーズンになった20年を除けば、昨季まで4年連続で2桁勝利をマークしているエース級だ。エ軍の最重要課題とされている先発ローテーションの強化に成功した。

 現在、チームはア・リーグ西地区で首位レンジャーズと7ゲーム差の3位。各地区2位以下で勝率上位3チームに与えられるワイルドカード争いではプレーオフ圏内まで4ゲーム差だ。直接対決が少ないメジャーでは縮めるには決して簡単なゲーム差ではない。

 それでもエ軍が買い手に回ったのは、今オフにフリーエージェントとなる大谷に勝つ姿勢を見せ、来季以降もチームに残ってもらいたい気持ちの表れと考えられる。

 他球団からのオファーを蹴り、来季も残留する保証のない大谷を放出しなかったのはギャンブルだという意見もある。大谷が2年前の本拠地最終戦で渇望した「ヒリヒリするような9月」にできるのか。勝負の2カ月が始まる。

 ◆プレーオフ進出条件 プレーオフに進めるのはア・リーグ6チーム、ナ・リーグ6チームの計12チーム。各リーグからは地区優勝3チームと、地区優勝3チームを除く残り12チームから年間勝率の高い上位3チームがワイルドカードとして進む。

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