エンゼルス・大谷 2戦連続2敬遠 敵地でブーイング響き渡る 中継局の実況「簡単な決断」
「ブルージェイズ2-3エンゼルス」(30日、トロント)
エンゼルスの大谷翔平投手(29)は敵地トロントでのブルージェイズ戦に「2番・指名打者」で出場し、3打数1安打、2敬遠四球だった。2試合で計4敬遠四球と勝負を避けられ、敵地は再びブーイングに包まれた。チームは延長十回、3-2で勝ち、3連敗を免れた。
またも勝負を避けられた。1点リードの四回2死二塁で歩かされた大谷に、同点の九回1死一塁で5打席目が巡る。暴投で走者が二塁に進むと、再び相手ベンチから敬遠の指示が飛んだ。2試合連続で2つの敬遠四球。敵地に響き渡ったブーイングと対照的に、中継局の実況者は淡々と「ブルージェイズにとっては簡単な決断ですね」と伝えた。
どちらの場面も無得点。延長十回にレンフローの勝ち越し2ランで接戦を制したが、前日の死球でウォードが顔面を骨折するなどけが人が相次ぎ、打線は迫力を欠く。大谷は三回の先頭で見逃せばボールだった外角チェンジアップを逆方向に鋭くはじき返して、3戦連続安打を記録。好調を維持しているだけに決定打不足が際立つ。
試合後には得点力アップに向け、ロッキーズから昨季29本塁打のクローンと19年に31本塁打のグリチェクを獲得。待望のプレーオフ進出へ補強を進めた。残り56試合。3連敗を免れたネビン監督は「勝ちに序列はつくりたくないが、渇望していた1勝」とかみしめた。