2連続押し出し死球など大乱調の藤浪晋太郎 米ファンから厳しい声も「なぜ1-1で藤浪」「3Aに送れ」「フロントの見識疑う」
「ブルージェイズ4-1オリオールズ」(2日、トロント)
オリオールズの藤浪晋太郎投手が同点の六回2死一、二塁から2番手で登板したが、3者連続四死球と遊撃失策で3点を失い、火消しに失敗した。自責点はつかず、防御率は8・04に改善させたが、チームの連勝は3で止まった。
これで4戦連続で自責点はなしだが、藤浪らしいともいえる今回の乱調ぶりに米ファンからは厳しい声も。X(旧ツイッター)では「アスレチックスのファンとしては藤浪を獲得して重要な試合に投げさせようと思ったオリオールズのフロントの見識に疑問を抱かざるを得ない。真っすぐ投げられないんだから」、「なぜ1-1の試合に藤浪を持ち込んだのか」、「藤浪はハイプレッシャーな試合で投入されるべきではない。恐ろしい決断」、「3Aに送れ」との声が上がっていた。
7月30日のヤンキース戦以来。3日ぶりとなったマウンド。先発ロドリゲスが残した2走者を背負った藤浪は1人目、4番スプリンガーへの初球、140キロカットボールが外角低めに外れると、3球連続で投げた直球がいずれも低めに外れてストレートの四球。二死満塁とピンチはさらに広がった。
前回の登板ではヤンキース打線から2回4奪三振、無失点の快投を披露した右腕。ところが、この日は悪い癖が出た。5番チャプマンへの初球、156キロ直球が抜けて臀部を直撃。押し出し死球になった瞬間、打者に背中を向け、天を仰いで落胆の表情を見せた。
藤浪の気持ちを落ち着かせようと、捕手、さらにはベンチからホルト投手コーチがマウンドに駆け寄った。続くジャンセンにはカットボールを外角低めいっぱいに決めてストライク。2球目、内角高めの156キロ直球を空振りさせて追い込む。これで流れが変わったかに見えたが、3球目159キロ内角高めが打者の右手首を直撃した。打者のスイング動作の過程で当たったにも見えたプレー。藤浪にとっては不運な1球となった。
2者連続押し出し死球。マウンド上で何度も大きく息を吐いた藤浪はバーショーを161キロ直球でバットを真っ二つにへし折り、遊ゴロに打ち取ったかと思われたが、味方遊撃手がまさかの適時失策。点差は3に広がった。最後はデヨングを142キロカットボールで三直に打ち取り、イニングを終えた。失策が絡んだ失点のため、自責点ゼロで防御率をさらに改善させたが、先発ロドリゲスに3敗目がつく後味の悪いマウンドとなった。