大谷翔平、勝利への姿勢見せた左すねの泥 16日間16試合出場「必要なら休むことも仕事」
「エンゼルス4-1ジャイアンツ」(9日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手が「2番・投手兼指名打者」で出場し、投手として6回3安打1失点(0自責)で10勝目。両リーグ最多の40本塁打と合わせ、メジャー史上初となる2年連続2度目の「2桁勝利&2桁本塁打」を達成した。打者では2打数無安打だったが、六回無死二塁から今季メジャー最多の16個目の敬遠四球で歩き、ムスタカスの勝ち越し3ランを呼び込んだ。チームは逃げ切って2連勝した。
白いユニホームの左すねにべったりついたグラウンドの泥が勝利への意欲の証しだ。3点リードの八回。先頭で四球を選んで出塁した大谷が次打者の右翼線際の飛球(右飛)で一気に加速し、スライディングで二塁を陥れた。
「いけるかいけないかのそういう躊躇はありましたけど、基本的には(打球の)飛距離と(右翼手の)姿勢と自分の足との兼ね合いで、いけるときはもちろん全部行くっていう。それはどのランナーも一緒だと思いますけど、どのシチュエーションでも、特にまだゲームも決まっていない点差の中で、スコアリングポジションにいくか、いかないで違いは大きいかなと思います」
16日間で16試合を戦った過酷な日程。しかもこの試合で大谷は6回、97球を投げただけでなく、最後のイニングでは投球時に左足を滑らせてバランスを崩して周囲をヒヤリとさせた。前回の登板では右手中指がつり、自ら申し出て四回で降板。7月27日の試合では腰付近を、翌日には両ふくらはぎのけいれんで途中交代している。すぐにベンチからネビン監督とトレーナーがマウンドに向かったのは、心配の表れだったが、大谷は「なにか問題があったかどうかの確認と、息を整えるという感じですね」と説明。6回を投げ切り、マウンドを降りる際に不満の表情を見せたことには「終始、自分の状態というか、そこにあまり納得いってなかったかなと思います」と投球内容に自らダメ出しした。
疲労の投球への影響を問われると「疲労はみんなピークぐらいじゃないかなと思うので、連戦の最後というのもありますし」と、チームメートを引き合いに出しながら否定しなかった大谷。「明日休みを挟んで(自身の体調が)どんな感じなのかなというのを確認しながら、もちろん、休みが必要なら休むということも仕事として大事かなと思います」と、『休養』に対する自身の考えを語り、強行出場ではないことを示唆した。