大谷翔平が43号満塁弾で2冠視界もサヨナラ機で空振り三振 エンゼルスは投壊、奇跡三重殺も延長でエステベス背信

 2回、43号満塁本塁打を放ち、ベンチで祝福される大谷
 2回に大谷(右)が43号満塁本塁打を放ち、スタンドで喜ぶファン
 レイズ戦の2回に43号満塁本塁打を放った大谷(17)と、スタンドで喜ぶファン
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 「エンゼルス6-9レイズ」(18日、アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手は「2番・DH」で先発出場し、二回に自身2本目となる43号満塁弾を放つなど2安打4打点をマーク。エンゼルスは延長十回に守護神・エステベスが暴投と死球でピンチを広げ、決勝の右前適時打を許すなど、最大4点リードを守れず逆転負けを喫した。

 本拠地のスタンドが興奮のるつぼと化したのは同点の二回だった。超速でメジャーデビューを果たしたドラフト1位ルーキーのシャヌエルがフルカウントから懸命にファウルで粘って四球を選んだ。

 2死満塁で迎えた第2打席。2球目の内角高めカットボールを完璧に振り抜いた。やや詰まったかのような鈍い打球音が響いたが、打球は右翼フェンスを力強く越えていった。2022年5月9日・レイズ戦以来となるグランドスラムだ。

 悠然とダイヤモンドを一周する大谷に本拠地のファンは総立ち。大きな拍手が降り注ぎ、ホームベースを踏むと、待ち構えていたルーキーのヘルメットをポンと両手でたたいだ。

 初回1死の第1打席では右手一本でチェンジアップを捉え、一塁手のミットをはじく強襲内野安打で出塁。2死からムスタカスの左中間二塁打で快足を飛ばし、一気に同点のホームを踏んだ。第3打席は三振に倒れ、1点を追う七回1死一塁の第4打席では右翼ポール際へ特大ファウルを放つも、最後は外角のチェンジアップに対し、バットが空を切って空振り三振に倒れた。

 同点の九回裏にレンヒーフォの四球、代走ベラスケスのスチール、さらに野選も絡んで1死一、二塁の好機を作って迎えた第5打席。カウント1-2と追い込まれたが、ファウルで粘った末、空振り三振に倒れた。サヨナラの好機を逃したが、キング独走の43号に加え、打点王争いではトップと3打点差に迫った。

 この日は先発のアンダーソンが4点リードを守れず4回5失点でKOされると、七回にロペスがバッテリーミスも絡んで無死二塁とピンチを広げた。1死後、ラミレスに一時勝ち越しの中前適時打を許し、重苦しいムードが漂った。

 それでも直後にドルーリーの適時二塁打で試合を振り出しに戻すと、守護神・エステベスが登板した九回無死一、三塁のピンチではトリプルプレーで一気に窮地を脱した。

 試合の流れはエンゼルスに傾いたが、サヨナラの好機を逃すと、タイブレークの延長十回にエステベスが背信。暴投と死球で無死一、三塁のピンチを招くと、レイリーに勝ち越しの右前適時打を浴びるなどしてKOされた。代わったループも適時打を浴び、守護神は痛恨の3失点だ。

 打線に反撃する力は残っておらず、逆転負けを喫したエンゼルス。借金は再び「3」となり、ワイルドカード争いでは圏内のマリナーズまで8ゲーム差となった。19日はハリケーン襲来の影響で急きょ、ダブルヘッダーでの開催が決まった。リリーフ陣が酷使状態となっており、厳しい戦いが予想される。

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