藤浪晋太郎 初球大暴投&12戦ぶり四球もクローザーの役割きっちり!9月は5戦連続無失点
「オリオールズ11-5カージナルス」(11日、ボルティモア)
オリオールズの藤浪晋太郎投手が6点リードの九回から登板。制球に不安を見せながらもしっかりと1回を無失点で抑え、クローザーの役割を果たした。
リードが6点に広がって迎えた最終回のマウンド。いきなり4番・アレナドに対し、初球のストレートが頭上を越す大暴投となった。捕手も捕ることができず、バックネットに直撃した。2球目も顔面付近に抜けるなど不安を感じさせたが、しっかりと立て直してフルカウントから内角のストレートで左飛に打ち取った。
続く代打・パラシアスには力強いストレートで追い込み、最後は98マイルのストレートで空振り三振に仕留めた。2死から左前打を許し、次打者に登板12戦ぶりとなる四球を与えた。ここで投手コーチがマウンドに向かい間を取ると、最後はWBC韓国代表のエドマンを三ゴロに仕留めて試合を締めた。
開幕直後は一度、制球難に陥ると、制御がきかないこともあった藤浪。それでもこの日はカットボールでカウントを奪いつつ、直球のコントロールを修正した。
ゲームの中で立て直すこともできるようになってきた右腕。大きな成長を示す投球内容だ。またアレナドの打席でカウント2ボールから変化球でストライクを奪うと、スタンドから大きな拍手がわき起こった。これも藤浪の背中を押す要因となっている可能性がある。
7勝目をマークした前回9日のレッドソックス戦では、五回1死一、二塁のピンチから登板し、イニングをまたいで1回2/3をパーフェクトリリーフ。ハイド監督は「本当にファンタスティックだった」と絶賛し、本人は「腕を振って投げる。打たれたらどうしようとかでなく、まず真ん中に投げること」と好調の要因を明かしていた。
これで9月に入ってから5試合連続無失点と安定感抜群の藤浪。防御率は7・05となり、6点台も目前となった。ア・リーグ東地区首位を快走するチームに欠かせない存在となりつつある。