大谷翔平、負傷者リスト入りで今季終了 球団「残り試合を欠場」タイトル争いやFAなど話題尽きず
エンゼルスは16日(日本時間17日)、大谷翔平投手を脇腹のけがのため、10日間の負傷者リストに入れたと発表。「彼は2023年シーズンの残り試合を欠場する」との声明を出し、メジャー6年目のシーズン終了を公表した。
大谷は8月23日のレッズとのダブルヘッダー第1戦で二回途中緊急降板。その後の検査で右肘じん帯の損傷が判明し、投手としてのシーズン終了を決断した。その直後に行われた第2戦では指名打者として出場し、残り試合は打者に専念する意思を示したが、9月4日の試合前の打撃練習で右脇腹に張りを訴えて予定されていたスタメン出場を回避。復帰を目指して治療を行っていきたが、バットを振った時の痛みが消えず、前日まで11試合連続で出場を見送ってきた。
その一方でチームは前日のタイガース戦に敗れ、9年連続で地区優勝の可能性が完全消滅。試合後の大谷のロッカーは野球道具や私物が片づけられ、シーズン終了が予想されていた。
メジャー6年目の今季は投打同時出場23試合を含む、135試合に出場し、ア・リーグ最多の44本塁打、同4位の打率・304&95打点、20盗塁をマーク。本塁打数は2位のロベルト(ホワイトソックス)に9本差をつけており、日本選手初のホームランキング誕生の可能性が高い。
投手としては10勝5敗、防御率3・14。開幕から4連勝、防御率1点台をキープし、日本投手初となるサイ・ヤング賞の候補にも挙がった。6月以降は調子を落としたが、それでも昨季の15勝に続く、2桁勝利をマーク。2年連続の2桁勝利&2桁本塁打はベーブ・ルースもなしえなかった史上初の快挙だった。
チームの勝利への貢献度を示し、MVP投票でも重視される指標でもあるWARはリーグ最高の10・0(Baseball Referenceの算出法)をマークし、6・9で2位のシーガー(レンジャーズ)に大差をつけている。最終的に欠場試合数は27となるが、21年以来、2年ぶり2度目の栄冠を手にする可能性が高い。
タイトル争いとともに注目されているのが今オフの去就だ。今季でエンゼルスが持つ同投手の6年の保有権が切れるため、双方が契約延長で合意しなければ、大谷はシーズン終了後にFAになる。すでにメジャー関係者や米メディアが史上最大の契約を予想するなど、シーズン同様、オフも大谷が主役になることは間違いない。