エンゼルス・大谷 日本人選手初のHR王に「大変恐縮で光栄」 2位に5本差の圧巻44発
米大リーグは1日(日本時間2日)、今季のレギュラーシーズン全日程を終了し、エンゼルスの大谷翔平投手(29)がア・リーグ最多の44本塁打で日本選手初となる本塁打王に輝いた。2001年のイチロー、新庄剛志両選手のメジャー挑戦から23年目で初の偉業。打撃主要部門では、01、04年に首位打者を獲得したイチロー以来、2人目となった。
大谷は球団を通して「MLBでこれまで活躍された偉大な日本人選手たちのことを考えると大変恐縮であり、光栄なことです。この目標を達成するのに協力してくれたチームメート、コーチングスタッフ、ファンに感謝します」との声明を発表した。
また、試合後には自身のインスタグラムを更新し、「レギュラーシーズン応援ありがとうございました また来年に向けてまずは打者としてリハビリから頑張っていきます 来シーズンまた皆さんにお会いできることを楽しみにしています!」と投稿した。
メジャー6年目の今季は右肘靱帯損傷と右脇腹痛により、シーズンを完走できなかったが、投打同時出場23試合を含むチーム最多の135試合に出場。開幕3戦目のアスレチックス戦で1号を放つと順調に本塁打を積み重ね、6月には球団記録を塗り替える月間15本塁打の量産態勢に入る。7月も9本をたたき込み、2カ月連続で月間MVPも獲得した。
8月23日のレッズ戦の登板で右肘靱帯損傷が判明し、打者に専念。しかし、9月4日の試合前打撃練習で右脇腹を痛めてその後の試合を欠場。同16日に負傷者リスト入りしてシーズン中の復帰を断念した。自己最多を記録した21年の46本塁打を上回ることはできなかったが、27試合を欠場しながらタイトルを獲得し、あらためてその打撃のすさまじさを証明する結果となった。
今季の大谷は本塁打のほか、同4位の打率・304、95打点、同4位の102得点、20盗塁をマーク。出塁率(・412)、長打率(・654)、OPS(1・066)はいずれもリーグ最高の数字。強打者の証しでもある申告敬遠はメジャーで2番目に多い21個だった。
投手としては2年連続2桁勝利となる10勝を挙げ、防御率3・14。規定投球回には届かなかったが、132イニングを投げて167三振を奪い、被打率・184をマーク。2年連続2桁勝利&2桁本塁打はベーブ・ルースもなし得なかったメジャー史上初の偉業だった。
この日の大谷は、本拠地・エンゼルスタジアムで行われたアスレチックスとの今季最終戦をベンチで観戦。19日に手術した右腕を固定した状態でサンドバルやモニアックらと談笑し、ひまわりの種を頬張るなど、リラックスした様子。勝利が決まるとフィールドに出て左手でグータッチを交わし、笑顔を見せていた。