エンゼルス監督解任のネビン氏 複雑な心境吐露「心苦しい」「誇りに思う」大谷の二刀流を全面サポート
大谷翔平投手が所属するエンゼルスの前監督で2日に解任されたフィル・ネビン氏が声明文を出し、心境を吐露した。元紙、オレンジ・カウンティ・レジスターなど、複数の米メディアが報じた。
同監督は昨年6月のマドン監督の電撃解任に伴い、三塁ベースコーチから監督代行に抜てき。しかし、チームを好転させることができず、46勝60敗と大きく負け越したが、シーズン終了後に正式に監督に就任した。
チームは6月16日の時点で貯金8とし、9年ぶりのプレーオフ進出への期待が膨らんだが、相次ぐ主力のけがもあり、勝負どころの8月に8勝19敗と大失速。プレーオフ争いから脱落し、73勝89敗でア・リーグ西地区の首位アストロズと17ゲーム差の4位に終わった。
本拠アナハイムに近いフラートン出身。名門カリフォルニア州立大フラートン校から92年ドラフトで全体1位指名され、アストロズに入団。強打の三塁手として01年には打率・306、41本塁打、126打点をマークし、球宴にも出場したネビン氏は「この場を借りて故郷のチームを監督する機会をいただいたペリー(・ミナシアンGM)と(オーナーの)モレノ・ファミリーに感謝したい」との書き出しで「これまで何度も言ってきましたが、私のとっては夢のような仕事であることは今後も変わらない。この街と素晴らしいファンのために成し遂げることができなかったことは心苦しいが、一緒にチームの運営に携わってきた皆さんの献身、努力、団結力をとても誇りに思います」と複雑な心境を吐露した。
さらに「ここがより良い場所となり、多くの素晴らしい若い選手たちに明るい未来があることを知っている。日々の仕事を一緒にできなくなるのは寂しいが、私たちの関係は生涯続くことでしょう」ともつづった。
エンゼルスは最終戦翌日の2日に球団側が持つ同氏の来季契約の選択権を行使しないと発表。解任一夜明けにはミナシアンGMがオンライン会見で「難しい決断だったが、必要だと感じたことだった。私たちは勝てなかった。スポーツの世界では期待に応えられなかった時に交代がある」と説明。「これは決してフィル(・ネビン)が悪いという意味ではない。彼は悪くない。悪いのは私たち全員だ。何よりも私だ」とし、後任選びは「期限を決めずに正しい決断をしていきたい」と話すにとどめた。