ヤンキースGM 由伸に熱烈ラブコール「今後も日本選手の獲得楽しみ」 12年総額338億円と米メディア
米大リーグの球団幹部や代理人らが一堂に会するGM会議が7日(日本時間8日)、アリゾナ州スコッツデールで始まり、ア・リーグ15球団のGMが取材に対応した。エンゼルスからFAになった大谷翔平投手(29)への関心が高まる中、ヤンキースのキャッシュマンGMは、オリックスからポスティングシステム(PS)を使ってメジャー移籍を目指す山本由伸投手(25)に熱い“ラブコール”を送った。
興奮がよみがえる。9月9日のロッテ戦で山本がノーヒットノーランを達成した瞬間を、バックネット裏席から生観戦していたキャッシュマンGMは「最高の贈り物。特別な瞬間だった」と回想。「入場券は一生大事に取っておく。息子にプレゼントするよ」と冗舌に語った。
先発陣の強化はオフの課題の一つ。球団編成部門の長は「入札前だから日本で投球を見たこと以外はコメントしない」と慎重な姿勢を見せながらも「彼は素晴らしい選手なのは紛れもない事実。日本が誇りに思うべき選手だ」と絶賛した。
過去に田中将大や黒田博樹らの獲得に成功している同GMは「事実として断言できるのは、(日本に)多くの才能を持った投手がいること。今後も日本の素晴らしい選手を獲得できることを楽しみにしている」と、早くも山本に“ラブコール”を送った。
ヤ軍の今季総年俸はメジャー2位の2億7800万ドル(約417億円)。来季のそれは補強前にもかかわらずすでに2億ドル(約300億円)を突破しているが、この日、オンライン取材に応じたオーナーのスタインブレナー氏は「必要な選手だと思えば、100億円単位の契約も前向きに検討する」と、山本争奪戦の準備が整っていることを示唆した。
一部の米メディアは山本の契約が12年総額2億2500万ドル(約338億円)、年平均1900万ドル(約28億5000万円)になると予想している。今季は7年ぶりにプレーオフ進出を逃したヤ軍。09年以来の覇権奪回に向けて日本最高右腕の獲得に本腰を入れる。