大谷翔平の大型契約が及ぼす日本球界への影響とは?評論家「間違いなく最も身近な球団に」7億ドルは「宣伝料にも」
ドジャース入りが決まった大谷翔平投手。10年7億ドル(約1015億円)のメガ契約での入団により、果たして日本球界にどのような影響を及ぼすのか-。阪神、広島、オリックスで指導者を歴任したデイリースポーツ評論家・岡義朗氏は「今後、間違いなく日本人にとって最も身近なメジャーリーグの球団になる」と分析する。
ここ数年、大谷の活躍により最も身近な球団はエンゼルスだった。NHKのBS1やCS放送、そしてインターネット放送とエンゼルスの中継が行われ、大谷が活躍する姿を日本のファンも目にしていた。
同時に自然とエンゼルスというチームにも注目が集まり、「なおエ」という言葉も生まれたほど。「来年はドジャースの中継が中心になると思う。すると日本のプロ野球選手、アマチュア選手もドジャースの試合を見るでしょ。現役選手にとっても子どもたちにとっても身近な球団がドジャースになり、親近感が湧く。今後、メジャーを目指す選手がいれば間違いなくドジャースが選択肢に入ってくるのではないか」と予測する。
現在は少年野球の指導にも尽力している岡氏。「そこがビジネスの部分だと思うし、大谷と一緒にプレーしたいと思う日本人選手が出てきて不思議ではない。子どもたちも大谷に憧れを抱くことにより、10年先、20年先までドジャースというチームは日本人の記憶に刻まれていく」と指摘し、「プロスポーツ界史上最大の契約ということで、子どもたちがMLBに抱く思いや、見る目も変わったと思う」と評した。
また来年3月に開幕戦が行われる韓国、台湾にも大谷ファンは多い。球団のアジア戦略を考えた上でも、大谷という存在は新規開拓に大きく寄与することになる。「そういう側面を考えて行けば、大谷の大型契約には球団も価値を見いだしていると思う。宣伝料というふうに考えても、今後につながっていくわけだから」と分析した岡氏。将来的に大谷と一緒にプレーしたい、大谷のようになりたい-。そう思う子どもたち、そして現役選手は増えていきそうだ。