今永カブス入団合意で誠也と共闘 最大で4年115億円、公式サイト「先発2、3番手の即戦力」

 DeNAからポスティングシステムで米大リーグ移籍を目指す今永昇太投手(30)がカブスと合意したと9日(日本時間10日)、リーグ公式サイトが伝えた。カ軍には鈴木誠也外野手(29)が所属しており、日本人コンビで8年ぶりの世界一を目指す。また、楽天から海外FA権を行使し、パドレスと総額2800万ドル(約40億円)の5年契約を結んだ松井裕樹投手(28)がオンラインで入団会見を行った。ドジャース加入の大谷、山本を含め、昨春のWBCを沸かせた男たちが、MLBの24年シーズンを熱くする。

 交渉期限が2日後に迫る中、日本球界屈指の左腕の着地点がようやく見えた。USAトゥデー紙のボブ・ナイチンゲール記者らによると、今永とカブスが基本合意し、10日の健康診断を経て正式に契約。大リーグ公式サイトは12日からシカゴ市内で開幕するファンフェスタでお披露目される可能性を伝えた。

 DeNA一筋8年間で通算64勝50敗、防御率3・18。エースとしてチームをけん引し、昨季は両リーグ最多奪三振をマークした。今永の名をメジャーに知らしめたのは昨年3月に開催されたWBC。先発陣の柱として世界一に貢献した。

 昨年11月28日から始まった交渉では10球団以上が興味を示し、オンラインの面談などで球団選びを進めた。一部の米メディアは年明けにカ軍のほか、レッドソックス、ジャイアンツ、エンゼルス、メッツの5球団が最終候補と報道。8日には公式サイトが「ジ軍最有力」と伝えるなど、情報が錯綜(さくそう)した。

 ナイチンゲール記者らによると、契約は2年およそ3000万ドル(約42億2000万円)が保証されており、最大で4年8000万ドル(約115億2000万円)。3年目以降は選手と球団に選択権があり、複数のオプトアウト(契約破棄)の権利もつくなど、「とても複雑」だという。

 カ軍の先発ローテーションは昨季16勝の左腕スティール、22年14勝のタイヨン、通算93勝のヘンドリクスの3人が確定。今永はFAで退団したエース格のストローマンの後釜として期待されており、公式サイトは「先発2、3番手の即戦力との意見で一致している」と高く評価した。

 昨季のカ軍は終盤に失速し、3年連続でプレーオフ進出を逃した。侍ジャパンでともに戦った大谷、山本のドジャース、ダルビッシュ、松井のパドレスとも同じナ・リーグで競い合う。投打の柱として期待される今永と鈴木の日本人コンビが、4年ぶりのポストシーズン、さらには8年ぶり覇権奪回へチームを勢いづけていく。

 ◆今永 昇太(いまなが・しょうた)1993年9月1日生まれ、30歳。福岡県出身。178センチ、86キロ。左投げ左打ち、投手。北筑、駒大を経て2016年にドラフト1位でDeNA入団。切れのある直球とスライダーを武器に17年に11勝を挙げ、19年ぶりの日本シリーズ進出に貢献。22年には無安打無得点試合を達成。23年WBC日本代表の優勝メンバー。国内通算は165試合に登板し64勝50敗、防御率3.18。

 ◆過去の日本選手複数在籍 メジャーで同一球団に日本選手が複数在籍した例は過去に多数あるが、日本選手の複数在籍球団が1シーズンに3球団以上となると、そう多くはない。2010年にレッドソックス3人(松坂、岡島、田沢)、メッツ2人(高橋尚、五十嵐)、ブレーブス2人(川上、斎藤隆)の例がある。

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