山本由伸 初ライブBP堂々28球 主力6人相手に安打性1、MAX155キロ
「ドジャース春季キャンプ」(17日、グレンデール)
ドジャースの山本由伸投手(25)が17日(日本時間18日)、アリゾナ州グレンデールで実戦形式のライブBPに初登板した。ベッツ、フリーマンのMVPコンビら主力と対戦。打者6人に28球を投げ、3奪三振、安打性の当たりはポテンヒットの1本と実力を見せつけた。期待通りの内容にチームメートからは称賛の声が聞かれた。
3年連続パ・リーグMVP右腕が、初の実戦形式でメジャーのMVP受賞経験者を相手に強烈な印象を残した。メジャー通算252本塁打のベッツ、同321発のフリーマンらドジャースが誇る主力打者6人を相手に堂々の投球を披露。計7打席で3奪三振、安打性の打球は1本のみと、ほぼ完璧な“デビュー”を飾った。
大勢のファンが見守る前で登板。最初に打席に立った2018年のMVP・ベッツからは3球目の内角高め直球で空振りを奪うと、中前に運ばれた4球目も完全に詰まらせた。安打性の打球はこのポテンヒット1本だけ。カーブやカットボール、スプリットを織り交ぜる投球で完全にタイミングを外したベッツからは対戦後、大きな拍手が送られた。
「みんなが見ている中、初めての投球で…」と、その制球力を絶賛したのは20年のMVP・フリーマンだった。スイングした2球がファウルになるなど翻弄(ほんろう)され、「インクレディブル(信じられない)!通訳に日本語でそう伝えてくれと頼んだんだ。変化球はえげつなかったし、どれほど褒めても褒め足りない。彼が味方でうれしいよ」と声を弾ませた。
最速約155キロを記録した山本は上々の28球を「85点」と自己採点した。正捕手のスミスとサイン交換用の電子機器ピッチコムも活用。「しっかり集中して投げられたし、バッターと対戦する感覚を確認できた。直球は特にコントロール良く投げられた」と納得の笑みを浮かべる。
練習前の囲み取材では先発陣の柱になることに「非常に自信を持っている」と話していたロバーツ監督。登板後にスミスとコミュニケーションを図る山本を無言のままバックハグし続ける姿も見られた。2月末から3月頭には実戦登板も予想される右腕。「もっともっと精度を上げたい」と意欲をみなぎらせた。