大谷翔平、術後初実戦で逆方向へムーンショット オープン戦1号 実況席あ然「桁外れのスイングスピードだ」
「オープン戦、ドジャース9-6ホワイトソックス」(27日、グレンデール)
ドジャースの大谷翔平選手が「2番・指名打者」でオープン戦に初出場。五回の第3打席で左越えツーランを放つなど、3打数1安打2打点だった。今季は打者に専念することが決まっているユニコーンが好スタートを切った。
昨年9月4日に右脇腹を痛めて以来、177日ぶりとなった実戦の打席。大谷が青のユニホームに右脇腹負傷後に手術を受けた右肘を黒の特殊サポーターと白のプロテクターを装着してベンチから姿を見せると、スタンドが一気に沸いた。
見せ場は2打席無安打で迎えた五回2死二塁の場面だ。フルカウントから内角直球をアッパースイングで振り抜くと、高々と舞い上がった打球が左翼フェンスの向こうに吸い込まれた。
好調の証しでもある逆方向への打球。フィールドに興奮が渦巻く中、ダイヤモンドを回った大谷はホームで待つ次打者フリーマンの言葉に満面笑み。メジャー7年目で初となるオープン戦初戦本塁打。10年7億ドル(当時の為替レートで1015億円)のメガ契約の期待にこたえる一発を素直に喜んだ。
これには中継局の実況ネベレット、解説マンデー両氏も唖然だ。「ショウタイムだ!彼がショーを披露しました」、「平凡は逆方向の打球がレフトフェンスを越えた」、「桁外れのスイングスピードだ」などと驚きを持って衝撃弾を伝えた。
第1打席は見逃し三振。大谷はいつものように敵軍捕手に笑顔であいさつして打席に入り、メジャー4年目の中継ぎ左腕クロシェットと対戦した。ワンボールから内角高めの変化球を空振りする。ヘルメットを飛ばすほどの豪快スイングを披露した後、3球目をファウルにして追い込まれる。最後最後は外角直球を見送って三振に倒れた。
1点を追う三回の打席は無死一、三塁の好機。3番手右腕アンダーソンの初球、高めに浮いたスライダーを積極的に打って出たが、打球は二塁正面のゴロ。併殺打の間に三塁走者が生還し、同点となった。
この日のドジャース打線は過去にMVPを受賞した3人、“ビッグ3”が初めてそろい踏み。レッドソックス時代の18年に受賞したベッツが1番、21、23年に獲得した大谷が2番、ブレーブス時代の20年に選出されたフリーマンが3番に入った。9番以外は主力が並ぶ豪華なラインアップとなった。