大谷翔平 手術後初実戦で逆方向へ1号2ラン ド軍デビュー戦スタンド熱狂 「規格外」ロバーツ監督大興奮 

 5回、2ランを放つドジャース・大谷(共同)
 ホワイトソックス戦開始前、電光掲示板に表示された大谷(共同)
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 「オープン戦、ドジャース9-6ホワイトソックス」(27日、グレンデール)

 ドジャースの大谷翔平選手(29)が27日(日本時間28日)、アリゾナ州グレンデールで行われたホワイトソックスとのオープン戦に「2番・指名打者」で初出場し、第3打席で左翼へ1号2ランを放った。昨年9月に右肘手術を受けて以降、初の実戦で衝撃弾。ドジャースでのデビュー戦を最高の形で滑り出した。

 これぞ大谷だ。五回2死二塁で迎えた第3打席。153キロの内角速球を乾いた打球音とともに左翼方向へはじき返した瞬間、マウンドのレオーネは「レフトフライだな」と思ったという。予想は残酷に裏切られた。高々と舞い上がった打球はそのままフェンスオーバー。規格外のパワーを誇る昨季本塁打王の驚弾に6678人が詰めかけたスタンドは熱狂し、ファン総立ちで本塁へ帰還する大谷を迎えた。

 「別に長打を狙ったわけではない。シンプルにゾーンを振った」と冷静に振り返る大谷をよそに、ベンチのロバーツ監督は「翔平がいかにすごいか、早速学ばせてもらったよ。規格外だね」と大興奮。「彼がキャリアの節目節目で輝きを放つのは知っていたけど、オープン戦デビューでの一発は驚くべきことだ」とご満悦で語った。

 実戦は昨年9月3日のアスレチックス戦以来177日ぶり。秋には右脇腹を痛め、右肘の靱帯(じんたい)再建手術(通称トミー・ジョン手術)にも踏み切った。リハビリを経て、打者・大谷として本格的なスタートとなった一戦で、今季の爆発を予感させるような一発を放ってみせた。

 前後を打つ強打者の存在も追い風となりそうだ。ロバーツ監督は1番ベッツ、3番フリーマンの2人のMVP経験者の間に大谷を置いた。「フリーマンが後ろにいることで、相手投手は翔平とストライクゾーンで勝負するケースが増える。翔平を守ることができる」と指揮官。当面は大谷を含めてMVPトリオを3人並べる打順を固定する方針で、大谷も「前後はもちろん、それ以降もいい打者が続く。楽しみ」と歓迎モードだ。

 三振、二ゴロ、そして本塁打。予定の3打席を役者らしく締めくくり、デビュー戦を終えた。「感覚も体の強さもよかった。自分が振りにいっていいボールに対して、いいアプローチができた」。常勝チームで打者に専念する2024年。期待が無限に膨らんでいく。

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