「シンクロしていない」大谷翔平の3戦連続無安打の原因 指揮官はタイミングのズレ指摘 元通訳解雇後4戦打率・091
「オープン戦、エンゼルス4-3ドジャース」(26日、アナハイム)
ドジャースの大谷翔平選手が「2番・指名打者」で出場し、2打席無安打2三振だった。前日には元通訳の違法賭博関与と多額の借金に関して記者会見を開くなど、野球に集中するには難しい状況が続いており、同通訳解雇後の実戦4試合の打率は・091(11打数1安打2四球)なった。あすの休養日をへて28日(日本時間29日)にホーム開幕戦に臨む。
心にしみる演出だった。昨季までプレーしたエンゼルスの本拠地で行われたオープン戦最終戦。大谷が昨年9月3日以来となる敵地の打席に入ったところで場内巨大スクリーンに約1分間、映像が流れた。
昨季は投打の活躍で2年ぶり2度目のMVPに輝いた。映像は記憶に新しい名場面の数々。「MVPおめでとう」。拍手と歓声。スタンディングオベーションを送るファンもいた。打席を外してスクリーンを見つめた大谷はスタンドに向かってヘルメットを掲げ、2度頭を下げた。
昨オフにエンゼルスからFAになり、同じロサンゼルス拠点とするドジャースと10年7億ドル(当時の為替レートで約1015億円)のメガ契約を結んだ。古巣ファンの反応が注目されたが、試合開始前のラインアップ発表の時から大きな歓声。フィールド上で昨季まで同僚だったトラウトとハグを交わす場面もあった。
古巣の粋な計らいを一塁側ベンチから見ていたロバーツ監督は「すばらしかった。エンゼルスは一流の球団ですし、ショウヘイもこの球団に多くのことをもたらしましたから」と納得の表情で話した。
試合開始直前の大谷はフィールド上で珍しく打撃フォームを入念にチェックした。右肩が開かないようにする動きを繰り返した。しかし、試合では23歳右腕シルセスの前に2打席連続空振り三振。持ち味の長打は韓国での公式戦と親善試合、オープン戦を含めて8戦27打席連続で出ていない。
2日後のホーム開幕戦に向けて不安を残す結果となったが、試合後の指揮官は「韓国では本当にいいスイングができていると思っていたが、この3試合はスイングがシンクロしていない」とタイミングのずれを指摘。「明日は休みなので、木曜日(27日、ホーム開幕戦)には準備万全だろう」と話した。
昨年9月に右肘の手術を受け、今季は打者に専念する大谷は今後、公式戦の出場と並行して投球プログラムを継続する。25日には術後初めてキャッチボールを行い、最長15メートルの距離で約50球を投げた。ロバーツ監督によると、2度目のキャッチボールは28日のホーム開幕戦の前、3度目は30日の試合前に予定しているという。