大谷翔平2戦連発 右手一本で右翼ポール際 ホーム生還時には左手甲にキス 監督予言「絶好調の波が来る」

 5回、2号2ランを放った大谷(ロサンゼルス・ドジャース提供)
 5回、2試合連続の2号2ランを放ち、フリーマン(左)に迎えられるドジャース・大谷(共同)
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 「カブス9-7ドジャース」(5日、シカゴ)

 ドジャースの大谷翔平選手(29)は敵地シカゴでのカブス戦に「2番・指名打者」で出場し、五回に2試合連続本塁打となる2号2ランを放った。チェンジアップに腕を伸ばし、右手1本で右翼ポール際に運び、スタンドを驚かせた。この日は2安打2打点をマーク。昨年のホームランキングのバットが上昇気流に乗ってきた。

 シカゴ特有の強い風に負けず、打球は右翼ポール際の観客席に飛び込んだ。メジャー7年目で初めて立った1914年開場のカブスの本拠地、リグリー・フィールドの打席。3万4981人の観客から受けた敵地ならではのブーイングをどよめきと歓声に変えた。2試合連続本塁打。2日前に本拠地で放った1号の時には見せなかったガッツポーズと笑顔が満足感の大きさを表していた。

 4点を追う五回無死一塁。右腕ヘンドリックスの初球、128キロチェンジアップを振り抜いた。前の打席で一ゴロに打ち取られた同じ球種をきっちり仕留めた。常に打撃の中で意識している引き手(右手)1本で運んだ力と技の一撃。「良い球を投げたが、打たれた。偉大な打者とはそういうもの」とヘンドリックスも脱帽するしかなかった。ホームに生還すると同時に左手の甲にそっとキスをし、ベンチの前でT・ヘルナンデスのひまわりの種シャワーを気持ち良そうに浴びた。

 初回の打席で142キロツーシームを逆方法へはじき返し、左中間二塁打を放っていた。シーズン10戦目で初のマルチ長打。凡打の内容も悪くない。ロバーツ監督は八回の打球速度110・2マイル(約177キロ)の中飛を「2本目のホームランになりそうだった」と振り返り、「投球に関係なく、彼の状態が良ければ、いかに特別な選手であるかは明白だ。今日はいいスイングがたくさんあった」と称えた。

 チームは大谷の追撃弾などで一時は1点差まで詰め寄ったが、投手陣が振るわず、連勝は4で止まった。それでも打線は開幕から10戦連続5得点以上と好調を持続。その中で背番号「17」の復調は大きなプラス材料となる。2日前の移籍後初本塁打で重圧から解放された昨季のキングに、指揮官は「これから絶好調の波が来ると思う」と、本塁打量産を予言した。

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