メジャー初勝利の山本由伸をロバーツ監督が絶賛「ファンタスティックだった」わずか80球降板の理由も明かす
「カブス1-4ドジャース」(6日、シカゴ)
ドジャースの山本由伸投手が5回3安打無失点、毎回の8三振を奪う快投でメジャー初勝利を手にした。
中6日の調整で臨んだマウンドは一回と二回にいずれも満塁のピンチを切り抜けて無失点。一回は無死満塁から圧巻の3者連続三振。二回は味方三塁手の失策が絡んで2死満塁とされたが、3番ベリンジャーを外角カーブで見逃し三振に仕留めた。
試合後のロバーツ監督は最初の2イニングで47球を要した立ち上がりを「少しストレスだった」と表現し、「それでも5回を投げ切って勝利を手にしたのは大きかった。本当にいい登板だった」と笑顔で称えた。
この日の球数はわずか80球。他の先発陣を見れば、1日のジャイアンツ戦に登板したベテラン左腕のパクストンが96球、開幕投手を務めたグラスノーが3日の試合で100球を投げている。指揮官は山本の投球数について「最初の方の試合で球数が安定していなかったから、きょうは85球をメドに考えていた」と説明した。振り返れば、21日の韓国でのメジャーデビュー戦は1回5失点KOで43球降板。前回3月30日のカージナルス戦は雨天中断後も続投して5回、68球で交代している。投球数の急増はけがにつながるリスクもある。監督が「彼はファンタスティックだった」と絶賛したのは球数制限の中でチームに勝利をもたらすピッチングをしたからにほかならない。
MLB公式データによると、配球の内訳は直球34球、カーブ28球、スプリット16球、スライダーとカットボールがそれぞれ1球だった。8つの三振の結果球はカーブ4、直球3、スプリット1。指揮官は「試合が進むにつれ、直球をいろんなコースに投げ分けていたのも良かったし、カーブは大きな球種だった」と振り返り、この日初めてバッテリーを組んだ捕手バーンズにも「素晴らしい働きだった」と称賛の言葉を送った。
ドジャース先発陣は5人ローテーションだが、ブルペンデーを採り入れて山本をオリックス時代と同じ週1回のペースでマウンドに送っている。順調にいけば、次回登板は13日(日本時間14日)のパドレス戦。韓国での屈辱を晴らすためのリベンジのマウンド。相手打線を封じて連勝を狙う。