なぜ?大谷翔平の「レフトフライ弾」を名球会打者が解説 「遠心力を利用してうまく飛ばしている」

 7回、3号ソロを放つ大谷(共同)
 7回、3号ソロを放つ大谷(共同)
 7回、3号ソロを放ちヒマワリの種を浴びせられる大谷(AP=共同)
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 「ツインズ2-4ドジャース」(8日、ミネアポリス)

 ドジャースの大谷翔平投手が七回の第4打席で、元広島のツインズ・ジャクソンが投じた外寄りのスライダーを逆方向に運んだ。少しこすったように見えた角度38度の高い打球は、なんとフェンスを越えて左翼最前列に吸い込まれた。SNSでは「レフトフライじゃないの?」「なんであれが入るの?」といった驚きの声が見られたが、阪神OBで通算207本塁打、同2064安打を放って名球会入りしている藤田平氏は「自分の特徴を把握した素晴らしい一打」と語った。

 打球速度172キロ、打球角度38度、飛距離115メートル。藤田氏は「見ている人はただのレフトフライに思ったかもしれないけど、打球が適切な範囲内の角度で上がれば、ゴルフと一緒で打球は伸びる。大事なのは適切な角度という部分。上がりすぎれば当然打球は飛ばないし、失速するから」と指摘した。

 藤田氏は続けて「大谷は自分の体格に合った長くて硬いバットを使いこなせてる。普通の打者であれば、あれだけ長いバットをうまく操作するのは難しいことなんだけど、大谷は自分の腕の長さに見合った長いバットを使うことで、遠心力を利用してうまく打球を飛ばすことにつなげている。もちろん外国人選手に負けないパワーを持っていることも重要な点だし、少しこすり気味ではあったけど、いいポイントで打てていることがホームランにつながった、なるほどの一本だったね」と解説した。

 大谷は44本塁打で自身初の本塁打王に輝いた昨季から、一昨年より1インチ(2・54センチ)長い34・5インチ(約87・6センチ)のバットにし、素材も硬いバーチに変更したとされている。

 大谷と同じ左打者の藤田氏は「左バッターが逆方向にヒットが打てたり、長打が打てているというのは、好調を示すバロメーター」だとした。

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