水原一平氏、窃盗認める方針 捜査当局「口座の設定を変更できた」「急速に終結へ」と米報道
ドジャースの大谷翔平選手(29)の元通訳、水原一平氏(39)が違法賭博の借金返済のために大谷の資金を盗んだことを捜査当局に対して認める方針だと、米ニューヨーク・タイムズ紙が10日、伝えた。捜査は急速に終結に向かっているという。
水原氏の違法賭博問題に大きな進展があった。ニューヨーク・タイムズ紙は「水原氏の窃盗容疑に関する捜査は『急速に終結に近づいている』」とし、「捜査当局は、水原氏が最初に報道された450万ドル(当時の為替レートで約6億8000万円)以上の窃盗を行った可能性がある証拠を発見した」と伝えた。
大谷が銀行口座の取引に関する警告や確認の情報を受け取らないよう、「水原氏が口座の設定を変更することができた」証拠を捜査当局はつかんでいるという。
同紙によると、ドジャースの開幕戦が行われた韓国で違法賭博問題が明らかになった後、水原氏がカリフォルニアに戻った際、空港で捜査官に呼び止められたが、逮捕はされなかった。既に大谷への事情聴取も済んでおり、複数の関係者の話として、水原氏は窃盗容疑を認める方針で、司法取引が進んでいると伝えた。
大谷は3月25日に記者会見を行い、「僕自身は何かに賭けたり、誰かに代わって賭けたり、それを頼んだりということもない」と自身の潔白を主張。窃盗の被害に遭ったとして捜査当局に被害届を提出していた。米スポーツ局「ESPN」はこの日、「大谷の主張は正確だった」と伝え、米メディア「TMZ」も捜査当局が「(大谷が)詐欺の被害者だったと結論付けた」と報じた。