「ドジャース－パドレス」（１２日、ロサンゼルス）

　ドジャースの山本由伸投手がメジャー４度目の先発マウンドに立ち、開幕２戦目に１回５失点ＫＯを食らったパドレスのマチャドに痛恨の２ランを被弾した。メジャー初の被本塁打を含む２発を浴びたが、５回３失点、６奪三振と粘りの投球。２勝目の権利を手にしたが、救援陣が炎上して消滅した。

　初球、２球目とボガーツにストレートで攻めた山本。さらに米国で「ヨーヨーカーブ」として話題になっているカーブを続けて追い込むと、最後はスプリットで見逃し三振に仕留めた。続くタティスにもストレートから入り、カーブで追い込むも中前にはじき返された。それでもクロネンワースには丁寧にコーナーを突いて、最後は低めのスプリットで空振り三振を奪った。

　しかし４番・マチャドには初球、真ん中付近のカーブを豪快にフルスイングされた。強烈な打球は左翼席へ一直線に飛び込み、思わず山本は視線を下に向けた。カージナルス戦から続いてた連続イニング無失点記録もストップ。次打者は空振り三振に仕留め、初回のアウト３つすべて三振で奪ったが、悔いの残る１球だ。

　韓国でのメジャー初登板ではいきなりボガーツにストレートを捉えられ、明らかに投球リズムが狂った。続くタティスにはスプリットがすっぽ抜け、死球を与えた。無死一、二塁からクロネンワースに浮いた変化球をはじき返され、１死も奪えず２点を失った。

　さらにキム・ハソンの犠飛、味方のまずい守備も重なり連続適時打で計５点を失った山本。４３球を費やし、直後にロバーツ監督と通訳を交えて話し合い、胸をトントンと小突かれ、降板が決まった。

　その後、セットポジションのグラブの位置を日本時代と同じように胸の前に戻すなど、改良を重ねて次戦のカージナルス戦で５回無失点、３戦目のカブス戦も５回無失点に抑えてメジャー初勝利を手にしていたが、因縁のパドレス打線に先制を許した。

　二回にはキム・ハソンに左翼席へはじき返され、２イニング連続の被弾。大谷の反撃ソロで追い上げムードが漂った中、手痛いソロを浴びてしまった。それでも打線が計４発７得点と山本を援護。四回から投じ始めたカットボールが効果的に決まり、５回３失点でメジャー２勝目の権利を手にした。だが七回に救援陣がタティスに同点２ランを被弾するなど３失点。試合は振り出しに戻り、山本の２勝目は消滅した。