大谷 ブーイング静める7号ソロ やじにも感謝「気にしてもらえるだけ選手にとってはいい」
「ブルージェイズ2-12ドジャース」(26日、トロント)
ドジャースの大谷翔平選手(29)はブルージェイズ戦に「2番・指名打者」で出場し、初回に3試合ぶりの右越え7号ソロを放つなど4打数1安打1打点だった。九回に代打が送られた。チームは今季初の5連勝を飾った。レッドソックス戦に先発したカブスの今永昇太投手(30)は6回1/3を5安打1失点、7奪三振の好投で負けなしの4勝目を手にした。
敵地で一身に集めた大きなブーイングを、大谷がいきなりのアーチで静めてみせた。初回1死の第1打席。右腕バジットがカウント1-1から投じた内角スライダーを捉えると、打球は高々と舞い上がり、右翼フェンスを越えた。飛距離109・7メートル、3試合ぶりの7号ソロ。やじと歓声が入り交じった中を悠々と駆けた大谷は「気にしてもらえるだけ選手にとってはいい」と、感謝の思いを口にした。
日米で大注目となった昨オフの移籍騒動。大詰めの12月に大谷がトロント行きのプライベートジェットに乗ったとの偽情報まで飛び交い、カナダのファンがぬか喜びする事態になった。今季初めてトロントでの試合を終えた大谷は笑みを浮かべ、「僕がブルージェイズのファンだったら普通にブーイングすると思う」と理解を示した。
スロースタートの大谷が昨年3、4月に並ぶ7発目。ドジャースで日本出身選手の通算本塁打記録でも、沖縄生まれのロバーツ監督の7本目に追い付き「並んだぞ、と言いました」と明かした。
満員の3万9688人の前で力を示したが「自分でメンタルが強いとは思わない。逆に思っている人に、あまり強い人はいない」と大谷は言う。チームは19安打12得点の大勝で今季初の5連勝。2位・パドレスに3・5ゲーム差を付けてナ・リーグ西地区首位を快走する。重圧と緊張がある中でのプレーにやりがいを覚え、次の本塁打を狙う。