大谷翔平 3戦連発、メジャー単独トップ11号 打撃8部門で両リーグ1位
「ドジャース6-3マーリンズ」(6日、ロサンゼルス)
ドジャースの大谷翔平選手(29)が6日(日本時間7日)、本拠地ドジャースタジアムで行われたマーリンズ戦で3戦連発となる11号を放ち、本塁打争いで初めてメジャー単独トップに立った。2安打2打点、2盗塁の活躍でチームの5連勝&貯金11に貢献。・370に上昇した打率など打撃8部門で両リーグ1位に立っている。
一直線。センター方向へ伸びていく打球を“確信歩き”で見届けた。昨年7月以来、通算7度目の3試合連続本塁打。前日の試合で2発を含む4安打をたたき出したバットの熱は一夜明けても冷めていなかった。
敵軍に傾きかけた流れを引き寄せた。2点を先制された直後の初回。無死一塁の打席だった。カウント2-2から155キロの外角高め直球を完璧にとらえた。心地よい打球音。飛距離134メートルの豪快アーチを薄暮の空に架けた。
「彼は史上最高の選手だ」。絶賛したのは先発のビューラーだ。22年8月に受けた2度目の右肘靱帯再建手術から約2年ぶりに復帰。初回2失点の後、すぐに援護してくれた大谷に「ここにいる選手の2倍のお金をもらっている理由を証明し続けている。すごいよ」と感嘆の声を上げた。
パワーだけじゃない。四回1死一塁の打席では内寄りチェンジアップに崩されることなく、一、二塁間を破る右前打を放ち、2死から今季8個目の盗塁に成功。六回1死一塁の場面ではフルカウントから四球を選び、再び二盗を決めた。鮮やかな足技で4年連続2桁盗塁に王手をかけた。
試合後の会見で、ロバーツ監督は大谷の好調の要因を「ストライクゾーンの見極めができている。彼がとらえている打球のすべてがニトロゾーン(高打率のコース)だ」と説明し、六回の打席にも言及。カウント3-1から安打の確率が低い外角低めストライクを見送り、四球につなげたことを指摘した。
ホームランを打てるパワー。ヒットにできる技術。四球を選べる選球眼。万能打者は打率、本塁打、OPSなど、8つの部門で両リーグ1位に立っている。打点も27に伸ばし、リーグトップとの差を6に縮めた。三冠王も決して夢物語ではない。昨年9月に右肘手術を受けたため、打者に専念する1年。新たな伝説の誕生を予感させる。