W偉業のダルビッシュ 異例中継のNHKに感謝「大谷くんの中継をやめてまで放送してくれたので達成したいと」200勝&MLB2人目の快挙
「ブレーブス1-9パドレス」(19日、アトランタ)
パドレス・ダルビッシュ有投手(37)がダブル偉業を達成だ。
7回2安打無失点9奪三振の好投で今季4勝目を挙げ、日米通算200勝に到達。また、4登板連続(5イニング以上)無失点となり、37歳以上の投手としてはMLB史上2人目、パドレスでは年齢関係なく史上初の快挙となった。
前日の試合が雨天中止。スライド登板となったが、経験豊富なダルビッシュの安定感は揺らがず。初回2死から二塁打を打たれたが無失点。二回も先頭の出塁を許したが併殺で切り抜けた。150キロ超の速球にカーブを効果的に織り交ぜ、強打のブレーブス打線を寄せつけなかった。
ダルビッシュは2005年に日本ハムでデビュー。初登板初勝利をマークするなど93勝で海を渡り、この日の登板でメジャーで107もの白星を積み上げた。日米通算200勝達成は日本人メジャーリーガーで野茂英雄、黒田博樹に次ぐ3人目の快挙となった。
また、これで、4月15日・ドジャース戦の四回に失点して以降、登板4戦連続(5イニング以上)、計25イニング連続無失点となった。MLB公式サイトのサラ・ラングス記者によると、1901年以降、37歳以上の投手が4登板連続(5イニング以上)無失点を記録したのは05年のケニー・ロジャース(レンジャーズ)だけ。また、同記録は年齢関係なくパドレスでは初の快挙となった。
登板後、ダルビッシュは「特に実感はないが、アトランタでいいピッチングができて、ダブルヘッダーの中で7イニングを投げられて良かった」と語り、続けて「NHKさんが生中継で、大谷君のをやめてまでやってくださっているので、今日で何とか決めたいという気持ちはありました」と笑った。NHK-BSでサヨナラ打を放ったドジャース・大谷の中継はなく、パドレスの試合が優先されたことに触れた。
37歳になった今季も安定感は揺らがず、チームをけん引。原点について「プロ入った時にいろいろあって、その中でファイターズやファイターズのファンの方々、日本全体ですね。自分を優しく育ててくださったので。それがもとになっているというか、その感謝を忘れずにやってます」と古巣への思いも忘れなかった。