大谷翔平に復調の兆し 逆方向へ10戦ぶり14号含む2安打3打点 左脚打撲状態で23度目マルチ安打 チームは5連敗後に3連勝

「メッツ3-10ドジャース」(29日、ニューヨーク)

 ドジャースの大谷翔平選手が「2番・指名打者」で出場し、10戦ぶり14号2ランを含む5打数2安打3打点。21日のダイヤモンドバックス戦以来、6戦ぶり23度目のマルチ安打でチームの3連勝に貢献した。

 待っていた。会心の一撃は4点リードの八回2死二塁の場面だ。5番手右腕ロペスにカウント0-2と追い込まれながら外角154キロツーシームにバット一閃。逆方向へはじかれた打球は鮮やかな放物線を描いて左翼スタンドに吸い込まれた。17日のレッズ戦以来、10戦46打席ぶりの一発は自身26球場目となる本塁打。2点を加えてダメを押した。

 前日のダブルヘッダーは第1戦に出場して5打数無安打。チームは延長戦を制して今季ワーストだった連敗を5で止めたが、大谷は2点を追う八回無死一、二塁の好機に遊ゴロに倒れるなど、見せ場を作れず。ノーアーチは今季自己ワーストを更新する9戦41打席となった。ダブルヘッダー第2戦を欠場し、疲労回復に努めた。打率を・329に落とし、首位打者の座を同僚のベッツに明け渡していた。

 復調の兆しは初回の打席だ。先発左腕ピーターソンに対し、2球連続で内角への速球ストライクを見送って追い込まれた後、外角低めに逃げるスライダーを見送ってカウント1-2。4球目、真ん中156キロ直球を左翼線際へ打ち返した。打球は左翼テーラーのランニングキャッチによる美技で阻止されたが、調子のバロメーターとなる逆方向へ強い打球を放った。

 三回の第2打席でストライクを積極的に振っていった。しかし、初球の150キロ真ん中ツーシームを一塁線へファウルにすると、続く外寄り低めスライダーをふたたびファウル。最後は内寄りツーシームに詰まらされて二ゴロに倒れた。

 6試合ぶりの適時打は2点リードの五回1死二塁の場面。初球、真ん中151キロ直球ストライクを見送った後、内角ボール気味の146キロツーシームを時速184キロの高速ゴロ打球でセンターへはじき返す。内野陣が右へ寄るシフトを敷いて狭くなった二遊間を破り、塁上から三塁ベンチに向かってヒップロック・ポーズを披露した。

 大谷の一打でリードを3点に広げたドジャースだったが、投手陣がピリッとしない。中4日で先発したパクストンを予定どおり、3回無失点、50球で降板させ、2番手ラミレスが四回を無失点に抑える。しかし、五回から3番手で起用されたE・ヘルナンデスが9番ニードに2ランを浴びる。さらに1死一塁からリリーフしたグローブが、昨季ドジャースでDHを務めたJ・マルティネスに左中間へ適時二塁打を許して同点に追いつかれた。

 悪い癖が出た打席もあった。同点の七回1死一塁の打席。前日のダブルヘッダー第1戦に続いて登板した左打者キラーのディークマンに対し、初球、ストライクゾーンを外れる内角直球をファウルにした後、ボール、真ん中直球ストライクを見送ってカウント1-2.続く低めの154キロ直球をファウルにして粘ったが、5球目、内角高めのボール球を満振りして空振り三振。険しい表情でベンチに戻った。

 この日のヒーローは捕手のスミスだ。二回の第1打席で2戦連発となる8号ソロで先制点をたたき出すと、四回は左翼線二塁打で攻撃の口火を切り、後続の適時打で2点目のホームイン。同点の八回には先頭で9号勝ち越しソロを放ち、打者10人6得点の猛攻につなげた。メジャー年の19年8月13日マーリンズ戦以来、5年ぶり2度目の1試合2本塁打でチームに3連勝をもたらした。

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