山本由伸「雰囲気も素晴らしかった」7回2安打無失点の快投劇にNYファンも沈黙「しっかり力を出せた」自己最速連発&スタントンのバット粉砕

 「ヤンキース1-2ドジャース」(7日、ニューヨーク)

 先発した山本由伸投手は7回2安打無失点の快投。打線の援護なく7勝目を逃したが、強烈なブーイングがわき起こったニューヨークのファンを黙らせる投球内容に「試合中の雰囲気も素晴らしかったですし。すごく良かったです」と語った。

 立ち上がりから自己最速を更新するなどエンジン全開だった山本。初回、二回とピンチをしのぐと三回以降は圧巻の快投劇だ。スタントンのバットを粉砕するなど、五回まで1人の走者も許さない離れ業で無失点。六回2死からジャッジにこの試合初めての四球を与えるまで打者12人連続アウトの圧巻投球を見せた。

 六回2死からスタントンを高めの直球で空振り三振に仕留めた場面では雄たけびと共にガッツポーズ。七回も1死から四球を与え、この時点で球数はメジャー移籍後自己最多を数えていたが、続くラメーヒューを二ゴロ併殺打に仕留め、信頼して続投を選択したロバーツ監督もガッツポーズ。ベンチに戻ってくる右腕と熱いハグをかわした。

 7回2安打無失点、7奪三振の快投。「しっかりと体重が乗ったいいボールが投げられた」と自己最速98・4マイル(158・4キロ)をたたき出すなど、今季一番とも言える投球内容だった。スタメン発表時に大ブーイングを浴びせていたヤンキースファンも静まりかえるほどのピッチングだった。

 MLBで自己最多となる106球の快投劇。「注目を浴びる対戦であることは分かっていた」と伝統あるヤンキース戦での快投に「きょうはいいフォームで投げられた。しっかり力を出せたということです」と充実の表情で語った。特にヤンキースは昨オフの争奪戦に参戦し、交渉もしていただけに「素晴らしいチームであることを感じていましたし。試合に入るといつもと同じ気持ちで。交渉させてもらった球団はいくつかありますけど、試合に入ったら落ち着いて投げていこうと思っています」と明かした。

 次戦に向けて「打線がいいのは試合前からわかっていたし。いいパフォーマンスができたので、いいところをしっかりキープして投げていけたらなと思います」と力を込めた。

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