大谷翔平 足で魅せた 激走タッチアップ!強肩ジャッジ脱帽「100%刺せると思った」
「ヤンキース6-4ドジャース」(9日、ニューヨーク)
ドジャースの大谷翔平選手(29)は「2番・指名打者」で出場し、八回に内野陣が右へ寄る“大谷シフト”の逆を突く三塁線二塁打で出塁し、後続の右犠飛で1点差に詰め寄るホームを踏んだ。右翼から好返球したヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(32)が「100%、刺せると思った」と脱帽した激走だった。チームは4-6で競り負け、連勝は3で止まった。
懸命に伸ばした右足先が一瞬早く、本塁ベースに触れた。左膝にべったり付いた土が激走を物語っていた。3試合連続チケット完売。超満員4万8023人が埋めた敵地スタンドがどよめいたのは2点を追う八回だ。三塁走者の大谷が4番スミスの右飛でタッチアップ。快足を飛ばしてホームに突入した。
強肩を発動したジャッジとの一騎打ち。今季自己最速の時速93・4マイル(約150キロ)のワンバウンド返球。対する快足は時速32・3キロ。生還した勢いのままベンチに戻った大谷は仲間たちとハイタッチを交わした。
「100%、刺せると思った」
試合後のヤンキースのクラブハウス。笑みを浮かべて送球時の心理を明かしたジャッジは「彼は速い。正確ないいボールを投げないといけない。95マイル(約153キロ)を投げることができたらチャンスはあった。彼はスピードスター。素晴らしい選手の一人だよ」と大谷の足に舌を巻いた。
八回は内角直球に差し込まれながら“大谷シフト”で大きく空いた三塁線に運び、二塁打とした。どん詰まりの打球に手がしびれたのか、二塁ベース上で両手を振るしぐさをみせた。続くフリーマンの三ゴロで三塁に進み、激走が生まれた。
今季最初で最後の公式戦での両軍の対決。ジャッジは「プレーオフの空気だった。ファンは2つの強豪チームを見るために足を運んだ」と振り返った。10月のワールドシリーズで2人が同じフィールドに立つことを望んでいるファンは少なくないはずだ。