「ロッキーズ３－５ドジャース」（２０日、デンバー）

　ドジャースの大谷翔平選手（２９）はデンバーでのロッキーズ戦に「１番・指名打者」で出場し、一回にナ・リーグ単独トップの２１号ソロを放った。先頭打者本塁打は２年ぶり７度目。３打数１安打１打点でメジャー通算７７５安打とし、ブルワーズなどでプレーした青木宣親（現ヤクルト）を抜いて日本選手歴代３位となった。

　大谷が一回にリーグ単独トップに躍り出る２１号を放った。左投手の甘いシンカーを、背中にバットが当たりそうなほど強く振り抜く。中堅へはじき返した打球は、飛距離が伸びる標高１６００メートルの高地デンバーという環境面も後押しした。雄大なロッキー山脈を望む敵地でスケールの大きな打撃を披露。通算７７５安打は青木を超え、日本選手歴代３位となった。

　先頭打者本塁打でチームを活気づけ、ロッキーズとの４連戦を３勝１敗の勝ち越しに導いた。左手を骨折した主力のベッツに代わって１７日から１番打者を務め、申し分ない活躍を続ける。ここ５試合で４本塁打目。ロバーツ監督が「相変わらず好調だね」と目を細めれば、３番・フリーマンも「どんな打順でもいい仕事をする」と称賛した。

　例年得意とする６月で今季は序盤こそ調子を落としていたが、ここにきて本塁打も量産態勢に突入した。ベイツ打撃コーチは「打球が上がるようになった先週がターニングポイントだ。どんどん好調になり、絶頂期を迎えた」とうなる。

　２年連続、ア・ナ両リーグでの本塁打王獲得へ期待は高まるばかり。２１日からは、昨季まで所属したエンゼルスを本拠地に迎えて２試合を戦う。古巣相手にも好調な打撃を見せられるか。“ミスター・ジューン”大谷の勢いが止まらない。