「タイガース３－４ドジャース」（１２日、デトロイト）

　ドジャースの大谷翔平選手（３０）はデトロイトでのタイガース戦に「１番・指名打者」で出場し、３－３の九回に中越えへ決勝の適時二塁打を放った。チームは４－３で逆転勝ちし、連敗を４で止めた。

　敵地で千両役者ぶりを発揮した。同点で迎えた九回２死一、三塁。内角高めのシンカーを捉えた大谷の打球は中堅方向に一直線に伸び、ワンバウンドでフェンスを越えた。４連敗中のチームを救う値千金の決勝打に「何とか打ちたいと思っていた」と充実感をにじませた。

　九回まで不発も「スイング自体は良かった」と手応えはつかんでいた。チームも２－３の八回、２死走者なしから３連打で同点に追い付き連敗阻止に執念を見せていただけに、ロバーツ監督も「みんなができると思っていたことをやってのけた」と正念場で勝負強さを示した大谷を称賛した。

　５日に３０歳を迎えた。結婚して初の誕生日は妻の真美子さんがケーキでお祝いしてくれたという。年齢は「数字」と言い切り「技術も年を重ねるごとに上がっているし、フィジカルも毎年（数字を）更新している。維持するよりはもっと上げていくイメージ」とさらなる進化を求めている。

　前半戦の最終カード、けが人続出の苦しい状況で初戦を取った。序盤に３点を先行されたものの、四回以降は救援５投手が無失点でつないでの逆転勝利。大谷は「１人、１人粘り強く、打線に流れを持ってくるような素晴らしいリリーフ陣だった」と仲間をたたえ、「（連敗を）切っていい流れを持ってくることが大事だと思っていた。勝つか勝たないかはだいぶ違う」と表情を緩めた。