大谷翔平、日本選手初米通算200号達成の喜び一転、まさかの大逆転サヨナラ負け 五回に29号勝ち越し弾 球宴前56長打は球団新記録

 「タイガース11-9ドジャース」(13日、デトロイト)

 ドジャースの大谷翔平選手が「1番・指名打者」で出場し、4打数2安打2四球、2打点3得点。同点の五回に29号勝ち越しソロを放ち、日本選手初のメジャー通算200号達成。初回の三塁打と合わせて長打数を56本とし、球団のオールスターゲーム前の記録を塗り替えた。しかし、チームは5点リードの九回に登板したブルペン陣が炎上し、延長戦に突入。延長十回、7番手ラミレスがサヨナラ2ラン被弾で大逆転負けをを喫した。

 前夜にチームを勝利に導いたバットは一夜明けても冷めていなかった。初回の打席。先発右腕モンテロに対し、初球ストライクを見送った後、外角チェンジアップにバットを伸ばして右翼コーナーへはじき返した。快足を飛ばして三塁を陥れると、後続の内野ゴロで先制のホームを踏んだ。

 この日はドジャースの新人左腕ウロブレスキがピリッとしない。二回に2点適時打を浴びて逆転を許す。

 大谷は1点を追う三回無死二塁の打席は空振り三振。カウント1-2から外寄りナックルカーブを捉えられず、好機を拡大できなかったが、T・ヘルナンデスとフリーマンの連打で満塁とし、テイラーの押し出し四球で同点とした。

 大谷のバットがふたたび、火を噴いたのは五回だ。1ボールから甘く入ったチェンジアップにバット一閃。飛距離114メートルの打球が右翼ポール際に飛び込んだ。5試合で足踏みしていた通算200号に到達させた大谷は満面笑み。6番ラックスの適時打でさらに2点を追加した。

 大きな1点は六回無死一、三塁の場面だ。ウロブレスキが2者連続被弾で1点差に詰め寄られた状況で二ゴロに倒れたが、快足で併殺打。三塁走者をホームへ迎え入れてリードを2に広げた。

 八回の打席は先頭で4番手左腕チェイフィンから四球を選んで出塁。続くT・ヘルナンデスの打席はけん制球のタイミングでスタートを切って二塁を陥れる。23個目の盗塁を記録し、左前打で三進。フリーマンの中犠飛で3度目のホームを踏んだ。

 タイガースの本拠地コメリカパークは大谷が昨年7月28日のダブルヘッダーで伝説をつくった地だ。第1戦に投打同時出場し、9回1安打無失点で自身初となる完封勝利を挙げると、第2戦には指名打者で2打席連続本塁打。メジャー唯一無二の二刀流選手が離れ業をやってのけた場所でまた敵地ファンをどよめかせた。

 ところが、試合は九回に暗転する。5点リードで楽勝ムードが漂うなか、5番手でマウンドに立った新人右腕のバナスコが大乱調。3連打で2点を失うと、バトンを受けた守護神フィリップスは2死から適時打と同点ツーラン被弾で火消しに失敗した。

 大谷はタイブレークの延長十回1死二塁の打席で5度目の申告敬遠。一塁へ歩き好機を広げると、続くTヘルナンデスが死球で満塁。しかし、フリーマンが痛恨の遊撃併殺打に倒れた。

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