「ドジャース６－４オリオールズ」（２８日、ロサンゼルス）

　ドジャースの大谷翔平選手（３０）はオリオールズ戦に「１番・指名打者」で出場し、今季４度目の先頭打者本塁打となる４２号ソロを放った。２盗塁を決めて４２盗塁とし、１９９８年のアレックス・ロドリゲス（マリナーズ）以来メジャー史上２人目の「４２本塁打－４２盗塁」を達成した。試合は６－４で勝った。

　愛犬デコピンのボブルヘッド人形が来場者に配布された特別な一戦で、歴史に名を刻んだ。初回の第１打席。大谷は相手エースのバーンズが投じた５球目の外寄りのスライダーを泳ぎながらも右翼席へ。３試合ぶりの４２号ソロは今季自身４本目となる先頭打者弾。ダイヤモンドを一周する間には、両手を犬のように曲げて舌を出す“デコピンポーズ”を披露した。

　三回は右前に打ち返すと、その後三盗を決め、五回は今季４２盗塁目の二盗に成功。１９９８年に４２本塁打、４６盗塁を記録したロドリゲス以来、２人目の「４２本塁打－４２盗塁」を達成した。３度ホームを踏み、シーズン１０４得点は自己最多を更新。接戦での勝利に導き「全体的にいいゲームだった」とゆったりとした口調で喜びを味わった。

　試合前にはデコピンとの始球式を成功させた。

　ともにマウンドへ向かい、愛犬に「待て」を指示。本塁へ移動して合図を出すと、ボールをくわえて一直線に駆けてきた。「緊張した。打席よりも緊張した」と大谷。大役を務めたデコピンを抱きかかえると、スタンドを埋めた５万３２９０人の観衆から大きな拍手が巻き起こった。

　２、３週間練習し、一度、本拠地で予行演習も行ったという。「素晴らしかった。いいおやつも買ってあげたい」と笑顔を弾ませた。

　ここ５試合で３本塁打。前人未到の「５０本塁打－５０盗塁」も現実味を帯びてきた。「本塁打と盗塁は全く違うもの。片方でいい成績を残すこと自体、自分の能力を最大限生かしていることだと思う」とそれぞれの難しさを強調した上で、「もちろん両方できるに越したことはない」と語る。残り２９試合。「毎日継続するのが大事」と一戦一戦に集中し、さらなる高みを目指す。