今永昇太 大谷斬り13勝 山本由伸に刺激「彼の投球を見て自分も引っ張られた」
「ドジャース3-6カブス」(10日、ロサンゼルス)
右肩を痛めていたドジャースの山本由伸投手(26)が約3カ月ぶりの復帰マウンドで圧巻の奪三振ショーを見せた。17年ぶりに日本人選手4人がスタメンに名を連ねたカブス戦で先発し、4回4安打1失点。勝ち星は手にできなかったが、計8奪三振の力投で完全復活を印象づけた。先発で投げ合ったカブスの今永昇太投手(31)が7回7安打3失点で13勝目を挙げた。ドジャースの大谷は4打数無安打。カブスの鈴木は5打数3安打1打点で勝利に貢献した。
今永がプレーオフ進出と、新人王へつながる13勝目を挙げた。昨年のWBC優勝を分かち合った大谷との対決や、山本との投げ合い。調子は良くなかったというが、初回に山本の3者連続三振を見て「改めてとんでもない投手だなと思った。彼の投球を見て自分も引っ張られた」。自身ワーストとなる1試合3本のソロ本塁打を浴びながらも7回3失点の粘りの投球を見せた。
大谷には五回に右中間に大飛球を打たれたが、フェンス手前で右翼手がキャッチ。3打数無安打に封じ、「彼はたった1打席で球場の雰囲気を変える力がある。今日は変えさせない打席で助かった」と息をついた。
日本代表でダルビッシュから「素晴らしい選手と野球をやっていると、自分の中のリミットが外れて自分の知らない力が出る瞬間がある」との言葉をもらった。「まさにきょう、山本投手、大谷選手、ドジャース打線を抑えるために、チームが勝つために知らない力が出たんじゃないかなと思います」と勝利の余韻に浸った。