大谷翔平47号 190キロ低空弾丸ライナーで決めた自己新&アジア選手最多タイ 盗塁も48に
「ドジャース10-8カブス」(11日、ロサンゼルス)
ドジャースの大谷翔平選手(30)が11日(日本時間12日)、カブス戦の初回に47号先頭弾を放って自己最多記録を更新した。4打数2安打1四球、3打点の活躍でチームの3連敗阻止に貢献。二回には48盗塁目となる二盗を成功させて「47-48」を達成。16試合を残し、前人未到の偉業「50-50」にさらに近づいた。
時速190キロの低空弾丸ライナーが右中間席に突き刺さった。発射角は今季最小の19度。珍しくスイングと同時に打席を飛び出し、一塁へ走った大谷がホームイン直後にパーンと手を叩く。ベンチに戻ると、同僚ロハスとの恒例の儀式、愛犬・デコピンのポーズで大きな笑顔を見せた。
2連敗で迎えた3連戦最終戦。2点を奪われる劣勢の中で初回の打席に立った。カウント1-2と追い込まれながら左腕ウイックスのスライダーを完璧に捉えた。
「ちょっと低い弾道だったので、行ってくれるか分からなかったですけど、手応えは良かった」
会心の一発で暗雲を一掃すると、5番エドマンから怒とうの3者連続ホームラン。5点を奪う猛攻の起点となり、「1点でも返して良い流れを作れたと思うので良かったかなと思います」と満足感を漂わせた。
逆転に成功しても攻撃の手を緩めない。二回。先頭で四球を選ぶと、1死から快足を飛ばして二盗を決める。25企図連続成功。「毎回言ってますけど、行けると思った時に1個でも多く先の塁を狙っていきたい」。泥だらけのユニホーム。大台にあと2に迫った。2点リードの三回2死二、三塁の好機には初球を打って2打点を叩き出す。「甘い球を積極的に打てた。いいところに飛んでくれて良かった」。104打点とし、リーグ単独トップに躍り出た。
「普通は二塁打。でもショウヘイはそれをホームランにする。とんでもない野球をやっている」。そう言って舌を巻いたのはロバーツ監督だ。日本出身選手最多の49盗塁の記録を持つ指揮官は「ショウヘイが私の記録を破る。自信はある」と言って笑わせた。
1つ重ねるごとに注目度が高まる。年間ペースは52本塁打、53盗塁。メジャー通算218本塁打とし、韓国出身の秋信守が持つアジア選手最多記録に並んだ。次の本塁打で更新となり、球団のシーズン記録に王手をかける。残り16試合。記録ラッシュが待っている。