「パドレス３－１アストロズ」（１６日、サンディエゴ）

　ドジャースとの地区優勝争いが白熱する終盤戦で、パドレス・ダルビッシュが完全復活した。強力打線のアストロズを無得点に抑えて、日米通算２０２勝目。野茂英雄を抜いて黒田博樹にあと１勝と迫った右腕は「２００勝からは特にそういう意識はなくなった。ただ自分のやることに集中している」と、エースの役割を全うした。

　緩急をつけた配球が光った。「いいアプローチをしてくるチーム。特に右打者は絶対に変化球を狙ってくるのは分かっていた」。五回２死一、二塁では主砲アルテューベをツーシームで遊ゴロに仕留め、反撃を許さなかった。「ツーシームがいいところに決まり変化球を生かすことができた」と、納得の７９球だった。

　前半戦を貯金１で折り返したチームは後半戦は快進撃を続け、貯金を２１に増やした。ワイルドカード争いではトップで、首位ドジャースとの差は３・５ゲーム。「自分の状態が良くなっても気を抜かないようにしていかないと」と引き締め、残り１１試合で逆転優勝を目指す。